11月19日は小林一茶の命日。辞世の句と小林一茶が詠んだ有名な俳句50作品

旧暦11月19日は小林一茶の命日です。庶民的な俳句で人気を博した俳人・小林一茶の命日(11月19日)は、一茶忌(いっさき)とも呼ばれ、俳句では冬の季語にもなっています。小林一茶の辞世の句と、小林一茶が詠んだ俳句を季節ごとに50作品選りすぐりました。ちなみに小林一茶の代表作ともいえる有名な俳句は「雀の子そこのけそこのけお馬が通る」「やせ蛙まけるな一茶これにあり」「やれ打つな蝿が手をすり足をする」――

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旧暦11月19日は小林一茶の命日

旧暦11月19日は、江戸後期の俳人・小林一茶(こばやしいっさ)の命日です。宝暦13年(1763年)に、信濃北部の北国街道柏原宿(現在の長野県信濃町柏原)の農家に生まれ、文政10年(1827年)11月19日に65歳の生涯を閉じました。小林一茶のお墓は、明治時代に一茶をしのんで建てられたお堂「俳諧寺」(はいかいじ)の裏手にあります(長野県信濃町柏原)

小林一茶の命日は一茶忌と呼ばれ俳句では冬の季語

俳句では、小林一茶の命日(11月19日)は、「一茶忌」(いっさき)と呼ばれ、冬の季語になっています。小林一茶のふるさとでもある長野県信濃町柏原にある一茶記念館では、毎年、11月19日には、法要・俳句大会・そば会などが催されます。

小林一茶の命日「一茶忌」を季語にして詠まれた俳句には、●俳諧寺一茶忌あなたまかせかな(はいかいじ いっさきあなた まかせかな)増田龍雨(ますだ りゅうう)●一茶忌や大月夜とはよくもいひし(いっさきや おおづきよとは よくもいいし)高浜虚子(たかはましょし)●貧すれば鈍の一茶の忌なりけり(ひんすれば どんのいっさの きなりけり)久保田万太郎(くぼたまんたろう)●一茶忌や父を限りの小百姓(いっさきや ちちをかぎりの こびゃくしょう)石田波郷(いしだはきょう)●一茶忌や我も母なく育ちたる(いっさきや われもははなく そだちたる)上村占魚(うえむらせんぎょ)――などがあります。

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小林一茶の辞世の句

小林一茶の辞世の句は、諸説ありますが、「焼け土のほかりほかりや蚤さわぐ」(やけつちの ほかりほかりや のみさわぐ)と「花の陰寝まじ未来がおそろしき」(はなのかげ ねまじみらいが おそろしき)が、最後に詠んだ句であることから、この二つの俳句を小林一茶の辞世の句とするのが通説になっています。

小林一茶の代表作ともいえる有名な俳句

小林一茶の代表作ともいえる名句は、●やせ蛙まけるな一茶ここにあり(やせがえる まけるないっさ ここにあり)●雀の子そこのけそこのけお馬が通る(すずめのこ そこのけそこのけ おうまがとおる)●やれ打つな蝿が手をすり足をする(やれうつな はえがてをすり あしをする)●我ときて遊べや親のない雀(われときて あそべやおやの ないすずめ)●ともかくもあなたまかせの年の暮(ともかくも あなたまかせの としのくれ)――などの俳句が有名。

小林一茶が詠んだ季節の俳句<50作品>

小林一茶が詠んだ有名な俳句を季節ごとに◇春◇夏◇秋◇冬◇新年―― 10句ずつ全部で50作品を選りすぐりました。●季語(読み方)…俳句(ふりがな)という形で記してあります。はがきの時候の挨拶文や絵手紙などに入れると品格が出ます。

小林一茶が詠んだ春の俳句

雀

●春立つ(はるたつ)…門々の下駄の泥より春立ちぬ(かどかどの げたのどよろり はるたちぬ)●雪解(ゆきどけ)…雪とけて村一ぱいの子どもかな(ゆきとけて むらいっぱいの こどもかな)●梅が香(うめがか)…梅が香やどなたが来ても欠茶碗(うめがかや どなたがきても けっちゃわん)●東風(こち)…亀の甲並べて東風に吹かれけり(かめのこう ならべてこちに ふかれけり)●燕(つばめ)…夕燕われにはあすのあてはなき(ゆうつばめ われにはあすの あてはなき)

●春雨(はるさめ)…春雨や蜂の巣つたふ屋根の漏り(はるさめや はちのすつたう やねのもり)●長閑(のどか)…のどかさよ鶴の齢を六七羽(のどかさよ つるのよわいを ろくしちわ)●若草(わかくさ)…わか草の背中をこする野馬かな(わかくさに せなかをこする のうまかな)●雀の子(すずめのこ)…雀の子そこのけそこのけお馬が通る(すずめのこ そこのけそこのけ おうまがとおる)●蛙(かえる)…やせ蛙負けるな一茶ここにあり(やせがえる まけるないっさ ここにあり)

小林一茶が詠んだ夏の俳句

昼顔

●若葉(わかば)…消炭の庇にかわく若葉かな(けしずみの ひさしにかわく わかばかな)●芥子の花(けしのはな)…僧になる子のうつくしやけしの花(そうになる このうつくしや けしのはな)●入梅(にゅうばい)…入梅や蟹かけ歩く大座敷(にゅうばいや かにかけあるく おおざしき)●蛍(ほたる)…大蛍ゆらりゆらりと通りけり(おおぼたる ゆらりゆらりと とおりけり)●蠅(はえ)…やれ打つな蠅が手をすり足をする(やれうつな はえがてをすり あしをする)

●蟻(あり)…ありの道雲の峰より続きけん(ありのみち くものみねより つづきけん)●昼顔(ひるがお)…とうふ屋が来る昼顔が咲きにけり(とうふやが くるひるがおが さきにけり)●夕立(ゆうだち)…浅間から別れて来るや小夕立(あさまから わかれてくるや こゆうだち)●心太(ところてん)…軒下の拵え滝や心太(のきしたの こしらえだきや ところてん)●夕顔(ゆうがお)…汁椀にぱつと夕貌明りかな(しるわんに ぱっとゆうがお あかりかな)

小林一茶が詠んだ秋の俳句

芒

●秋立つ(あきたつ)…秋立つや身はならはしのよその窓(あきたつや みはならはしの よそのまど)●秋の蝉(あきのせみ)…仰のけに落ちて鳴きけり秋の蝉(おおのけに おちてなきけり あきのせみ)●木槿(むくげ)…道のべの木槿は馬に喰はれけり(みちのべの むくげはうまに くわれけり)●芒(すすき)…散る芒寒くなるのが目に見える(ちるすすき さむくなるのが めにみえる)●案山子(かがし)…案山子にもうしろ向かれし栖かな(かがしにも うしろむかれし すみかかな)

●渡り鳥(わたりどり)…雀らも真似してとぶや渡り鳥(すずめらも まねしてとぶや わたりどり)●啄木鳥(きつつき)…木つつきの死ねとて敲く柱かな(きつつきの しねとてたかく はしらかな)●葡萄(ぶどう)…黒葡萄天の甘露をうらやまず(くろぶどう てんのかんろを うらやまず)●野菊(のぎく)…足元に日の落ちかかる野菊かな(あしもとに ひのおちかかる のぎくかな)●夕紅葉(ゆうもみじ)…夕紅葉谷残虹の消えかかる(ゆうもみじ たにざんこうの きえかかる)

小林一茶が詠んだ冬の俳句

氷柱

●茎漬(くきづけ)…茎漬の氷こごりを歯切れかな(くきづけの こおりこごりを はぎれかな)●紅葉散る(もみじちる)…ぬり樽にさつと散つたる紅葉かな(ぬりだるに さっとちったる もみじかな)●網代(あじろ)…親のおやの打ちし杭也あじろ小屋(おやのおやの うちしくいなり あじろごや)●短日(ひみじか)…短日かやかせぐに追ひつく貧乏神(ひみじかや かせぐにおいつく びんぼうがみ)●鱈(たら)…えぞ鱈も御代の旭に逢ひにけり(えぞだらも みよのあさひに あいにけり)

●湯婆(たんぽ)…先づよしと足でおし出すたんぽかな(まずよしと あしでおしだす たんぽかな)●歳暮(せいぼ)…宵過ぎの一村歩く歳暮かな(よいすぎの いっそんあるく せいぼかな)●雪(ゆき)…おうおうと言へどたたくや雪の門(おうおうと いえどたたくや ゆきのかど)●氷(こおり)…せせらぎや氷を走る炊ぎ水(せせらぎや こおりをはしる かしぎみず)●氷柱(つらら)…御仏の御鼻の先へつららかな(みほとけの みはなのさきへ つららかな)

小林一茶が詠んだ新年の俳句

●正月(しょうがつ)…正月の子供に成つてみたきかな(しょうがつの こどもになって みたきかな)●門松(かどまつ)…犬の子やかくれんぼする門の松(いぬのこや かくれんぼする かどのまつ)●若水(わかみず)…名代にわか水浴びる烏かな(みょうだいに わかみずあびる からすかな)●飾(かざり)…つんとしてかざりもせぬやでかい家(つんとして てかざりもせぬや でかいいえ)●獅子舞(ししまい)…獅子舞や大口明けて梅の花(ししまいや おおぐちあけて うめのはな)

●手鞠(てまり)…鳴く猫に赤ん目をして手鞠かな(なくねこに あかんめをして てまりかな)●初夢(はつゆめ)…初夢に古郷を見て涙哉(はつゆめに ふるさとをみて なみだかな)●七草(ななくさ)…七草やとんともいはぬ藪の家(ななくさや とんともいわぬ やぶのいえ)●どんど焼き(どんとやき)…どんど焼きどんどと雪の降りにけり(どんどやき どんどとゆきの ふりにけり)●小正月(こしょうがつ)…松とりて世ごこち楽し小正月(まつとりて よごこちたのし こしょうがつ)

正岡子規の命日松尾芭蕉の命日与謝蕪村の命日

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