12月25日は与謝蕪村の命日。辞世の句と与謝蕪村が詠んだ有名な俳句50作品

旧暦12月25日は与謝蕪村の命日です。俳人で画家でもあった与謝蕪村の命日(12月25日)は、蕪村忌(ぶそんき)春星忌(しゅんせいき)などとも呼ばれ、俳句では冬の季語にもなっています。与謝蕪村の辞世の句と、与謝蕪村が詠んだ俳句を季節ごとに50作品選りすぐりました。ちなみに与謝蕪村の代表作ともいえる有名な俳句は「菜の花や月は東に日は西に」「春の海終日(ひねもす)のたりのたり哉(かな)」――

スポンサーリンク


旧暦12月25日は与謝蕪村の命日

旧暦12月25日は、江戸時代中期の俳人で画家でもあった与謝蕪村の命日です。与謝蕪村の読み方は「よさぶそん」。享保(きょうほう)元年(1716年)に、摂津国毛馬村(せっつのくにけまむら=現在の大阪市都島区毛馬町)に生まれ、天明(てんめい)3年12月25日、68歳で病没。死因は心筋梗塞といわれいます。与謝蕪村のお墓は、京都府京都市左京区一乗寺(いちじょうじ)の金福寺(こんぷくじ)にあります。

与謝蕪村の命日は蕪村忌とも呼ばれ俳句では冬の季語

俳句では、与謝蕪村の命日(12月25日)は、「蕪村忌」(ぶそんき)「春星忌」(しゅんせいき)などと呼ばれ、冬の季語になっています。「春星忌」は、与謝蕪村の雅号「春星」にちなんで。

与謝蕪村の命日を季語にして詠まれた俳句には、●蕪村忌やさみしう挿して正木の実(ぶそんきや さみしうさして まさきのみ)村上鬼城(むらかみ きじょう)●瓶に挿す梅まだかたし春星忌(かめにさす うめまだかたし しゅんせいき)大橋越央子(おおはしえつおうし)●蕪村忌の富士真つ白にあらはるゝ(ぶそんきの ふじまっしろに あらわるる)滝沢伊代次(たきざわいよじ)●謝春星まつるに花圃の花もなし(しゃしゅんせい まつるにかほの はなもなし)水原秋桜子(みずはらしゅうおうし)――などがあります。

スポンサーリンク


与謝蕪村の辞世の句

与謝蕪村の辞世の句は「しら梅に明る夜ばかりとなりにけり」(しらうめに あくるよばかりと なりにけり)。「家の外では白梅が咲いている。もはや私の命に残された時間は、白梅が見えてくる夜明けまでとなりそうだ。」といった気持ちが込められた辞世の句です。

与謝蕪村の代表作ともいえる有名な俳句

与謝蕪村の代表作ともいえる有名な俳句は、●菜の花や月は東に日は西に(なのはなや つきはひがしに ひはにしに)●春の海終日(ひねもす)のたりのたり哉(はるのうみ ひねもすのたり のたりかな)――この二句です。あとは好みにもよりますが、●朝顔や一輪深き淵の色(あさがおや いちりんふかき ふちのいろ)●さみだれや大河を前に家二軒(さみだれや たいがをまえに いえにけん)●山くれて紅葉の朱をうばひけり(やまくれて もみじのあけを うばいけり)――などの俳句が私は好きです。

与謝蕪村が詠んだ季節の俳句<50作品>

与謝蕪村が詠んだ有名な俳句を季節ごとに◇春◇夏◇秋◇冬◇新年――全部で50作品を選りすぐりました。●季語(読み方)…俳句(ふりがな)という形で記してあります。手紙やはがきの季節の挨拶文などに使うと味わいのある書き出し文になります。

与謝蕪村が詠んだ春の俳句

白梅

●白梅(しらうめ)…白梅に明くる夜ばかりとなりにけり(しらうめに あくるよばかりと なりにけり)●鶯(うぐいす)…うぐひすのあちこちするや小家がち(うぐいすの あちこちするや こいえがち)●水温む(みずぬるむ)…水ぬるむ頃や女のわたし守(みずぬるむ ころやおんなの わたしもり)
●春の海(はるのうみ)…春の海終日のたりのたり哉(はるのうみ ひねもすのたり のたりかな)●春雨(はるさめ)…春雨や小磯の小貝ぬるるほど(はるさめや こいそのこがい ぬるるほど)●椿(つばき)…椿落ちて昨日の水をこぼしけり(つばきおちて きのうのみずを こぼしけり)

●宵の春(よいのはる)…公達に狐化けたり宵の春(きんだちに きつねばけたり よいのはる)●菜の花(なのはな)…菜の花や月は東に日は西に(なのはなや つきはひがしに ひはにしに)●春風(はるかぜ)…春風や堤長うして家遠し(はるかぜや つつみなごうして いえとおし)●種蒔(たねまき)…種蒔もよしや十日の雨ののち(たねまきも よしやとおかの あめののち)●藤の花(ふじのはな)…くたびれて宿かる比や藤の花(くたびれて やどかるころや ふじのはな)●暮の春(くれのはる)…いとはるる身を恨み寝やくれの春(いとわるる みをうらみねや くれのはる)

与謝蕪村が詠んだ夏の俳句

風鈴

●牡丹(ぼたん)…牡丹散つてうちかさなりぬ二三片(ぼたんちって うつかさなりぬ にさんぺん)●若葉(わかば)…絶頂の城たのもしき若葉かな(ぜっちょうの しろたのもしき わかばかな)●柿の花(かきのはな)…渋柿の花ちる里となりにけり(しぶがきの はなちるさとと なりにけり)●花茨(はないばら)…愁ひつつ丘に登れば花いばら(うれいつつ おかにのぼれば はないばら)●瓜の花(うりのはな)…雷に小屋は焼かれて瓜の花(かみなりに こやはやかれて うりのはな)●鮎(あゆ)…鮎くれてよらで過ぎゆく夜半の門(あゆくれて よらですぎゆく よわのもん)

●蚊遣(かやり)…蚊遣して宿りうれしや草の月(かやりして やどりうれしや くさのつき)●青鷺(あおさぎ)…夕風や水青鷺の脛をうつ(ゆうかぜや みずあおさぎの すねをうつ)●絵団扇(えうちわ)…絵団扇のそれも清十郎にお夏かな(えうちわの それもせいじゅうろうに おなつかな)●涼し(すずし)…涼しさや鐘をはなるる鐘の声(すずしさや かねをはなるる かねのこえ)●風鈴(ふうりん)…風鈴や花にはつらき風ながら(ふうりんや はなにはつらき かぜながら)●草いきれ(くさいきれ)…草いきれ人死にゐると札の立つ(くさいきれ ひとしにいると ふだのたつ)

与謝蕪村が詠んだ秋の俳句

紅葉

●朝顔(あさがお)…朝顔や一輪深き淵のいろ(あさがおの いちりんふかき ふちのいろ)●夜長(よなが)…山鳥の枝踏みかゆる夜長かな(やまどりの えだふみかゆる よながかな)●蕎麦(そば)…山畑や煙りのうへのそば畠(やまばたや けむりのうえの そばばたけ)●糸瓜(へちま)…堂守りの植ゑわすれたる糸瓜かな(どうもりの うえわすれたり へちまかな)●茸(たけ)…君見よや拾遺の茸の露五本(きみみよや しゅういのたけの つゆごほん)●新酒(しんしゅ)…鬼貫や新酒の中の貧に処す(おにつらや しんしゅのなかの ひんにしょす)

●案山子(かがし)…御所柿にたのまれ貌のかがしかな(ごしょがきに たのまれがおの かがしかな)●落鮎(おちあゆ)…鮎落ていよいよ高き尾上かな(あゆおちて いよいよたかき おのえかな)●啄木鳥(きつつき)…木つつきや漆が原の夕日かげ(きつつきや うるしがはらの ゆうひかげ)●落穂拾い(おちぼひろい)…落穂拾い日あたる方へあゆみゆく(おちぼひろい ひあたるかたへ あゆみゆく)●紅葉(もみじ)…山くれて紅葉の朱をうばひけり(やまくれて もみじのあけを うばいけり)●紅葉見(もみじみ)…紅葉見や顔ひやひやと風渡る(もみじみや かおひやひやと かぜわたる)

与謝蕪村が詠んだ冬の俳句

枯尾花

●枯尾花(かれおばな)…我も死して碑に辺せむ枯尾花(われもしして ひにほとりせん かれおばな)●冬木立(ふゆこだち)…斧入れて香におどろくや冬木立(おのいれて かにおどろくや ふゆこだち)●枯野(かれの)…蕭条として石に日の入る枯野かな(しょうじょうとして いしにひのいる かれのかな)●ふぐと汁(ふぐとじる)…逢はぬ恋思切夜やふぐと汁(あわぬこい おもいきりよや ふぐとじる)●炭団(たどん)…炭団法師火桶の窓から窺けり(たどんほうし ひおけのまどから のぞきけり)●雪折(ゆきおれ)…雪折もきこえて暗き夜なりけり(ゆきおれも きこえてくらき よなりけり)

●雪沓(ゆきぐつ)…雪沓を履かんとすれば鼠行く(ゆきぐつを はかんとすれば ねずみゆく)●炭焼(すみやき)…炭焼に汁たうべてし峰の寺(すみやきに しるとうべてし みねのてら)●御火焚(おほたき)…お火焚や霜うつくしき京の町(おほたきや しもうつくしき きょうのまち)●寒念仏(かんねぶつ)…細道になり行く声や寒念仏(ほそみちに なりゆくこえや かんねぶつ)●千鳥(ちどり)…打ちよする浪や千鳥の横ありき(うちよする なみやちどりの よこありき)●早梅(そうばい)…早梅や御室の里の売屋敷(そうばいや おむろのさとの うりやしき)

与謝蕪村が詠んだ新年の俳句

●雑煮(ぞうに)…三椀の雑煮かゆるや長者ぶり(さんわんの ぞうにかゆるや ちょうじゃぶり)●人の日(ひとのひ)…人の日の古き事する伏家かな(ひとのひに ふるきことする ふせやかな)

正岡子規の命日松尾芭蕉の命日小林一茶の命日

スポンサーリンク