季節の言葉<立春>を使った2月の挨拶文(2月4日~2月18日)

2月の二十四節気・立春の期間(2月4日頃から2月18日頃)に手紙やはがきに使える季節の言葉を七十二候◇第1候・東風凍解(2月4日頃から2月8日頃)◇第2候・黄鶯睍睆(2月9日頃から2月13日頃)◇第3候・魚氷上(2月14日頃から2月18日頃)……ごとに解説していきます。

 

二十四節気<立春>七十二候(2月4日ごろ~2月18日ごろ)

梅の花 立春。読み方は「りっしゅん」。立春とは春の兆しが現れ始めるころのこと。二十四節気のひとつで節分(せつぶん)の翌日(新暦二月四日頃)。冬と春の分かれ目にあたり、旧暦では立春を一年の始まりとしたので、立春は、正月節(しょうがつせつ)歳首月(さいしゅづき)とも呼ばれます。歳首(さいしゅ)とは年の始まり=年頭の意味。

暦の上で立春というと、節分の翌日から次の二十四節気の雨水(うすい)まで、2月4日頃から2月18日頃までの期間をいいます。二十四節気の立春の期間を三つに分けた七十二候では、初候(2月4日頃から2月8日頃)は東風凍解(とうふこおりをとく)。次候(2月9日頃から2月13日頃)は黄鶯睍睆(うぐいすなく)。末候(2月14日頃から2月18日頃)は魚氷上(うおこおりにあがる)と呼びます。

二十四節気の立春の期間(2月4日頃から2月18日頃)、手紙やはがきの時候の挨拶に七十二候を使うと、より季節感のある書き出しになります。以下、2月上旬から中旬の手紙やはがきに使える季節の挨拶文例を紹介します。

立春・初候(東風凍解)2月4日ごろ~2月8日ごろの季節の挨拶

蕗の薹 東風凍解。「とうふうこおりをとく」と読みます。春の風が吹き始め池や湖の氷が溶け始めるころという意味。二十四節気の立春・初候、七十二候の第1候にあたります。新暦では、2月4日ごろから2月8日ごろまで。東風は「こち」とも呼ばれ春風の意味。その他、この時期(立春・初候)の季語として、蕗の薹(ふきのとう)・白魚(しらうお)・春一番(はるいちばん)などの言葉も使えます。

2月4日頃から2月8日頃に使える時候の挨拶文例…東風凍解(とうふうこおりをとく)の季節になりました。/東風凍解、春の風が吹きはじめる季節になりました。/春の風が氷を解かす季節になりました。/東風凍解の候、/雪どけの土の中からフキノトウが顔をのぞかせる季節になりました。/蕗の薹が春を告げる今日この頃、/白魚のおいしい季節になりました。/春一番も間近、/春一番を迎える季節になりました。

立春・次候(黄鶯睍睆)2月9日ごろ~2月13日ごろの季節の挨拶

鶯 黄鶯睍睆。読み方は「うぐいすなく」。春告鳥(うぐいす)とも呼ばれるウグイスが美しい鳴き声を響かせるころという意味です。二十四節気の立春・次候、七十二候の第2候にあたります。新暦では、2月9日ごろから2月13日ごろまで。この季節(立春・次候)の季語としては、梅の開花・サヤエンドウ・鶯餅(うくいすもち)・鯡(にしん)など。ニシンは春告魚(はるつげうお)とも呼ばれます。

2月9日頃から2月13日頃に使える時候の挨拶文例…春到来、黄鶯睍睆(うぐいすくなく)の季節/黄鶯睍睆の候、/黄鶯睍睆、ウグイスの初音に耳を傾ける季節になりました。/ウグイスの谷渡りが聞こえる今日この頃、/梅の開花も間近、/春の到来を待ちわびる今日この頃、/梅は咲いたか桜はまだか、/春告魚(にしん)の旬の季節、/鶯餅が春を感じさせてくれる季節、/梅の花の咲く季節になりました。

立春・末候(魚氷上)2月14日ごろ~2月18日ごろの季節の挨拶

メジロ 魚氷上。「うおこおりにあがる」と読みます。意味は、温かくなって川や湖の氷が割れ、魚が氷の下から跳ね上がる季節。二十四節気の立春・末候、七十二候の第3候にあたります。新暦では、2月14日ごろから2月18日ごろまで。この時期(立春・末候)に使える季節の言葉は、明日葉(あしたば)・岩魚(いわな)・目白(めじろ)・渓流釣り・春寒(はるさむ)・薄氷(うすらい)など。

2月14日頃から2月18日頃に使える時候の挨拶文例…魚氷上(うおこおりにあがる)の季節になりました。/魚氷上の候、/薄氷の候、/春寒の候、/余寒の候、/渓流釣り解禁の声が聞こえ始めた今日この頃、/明日葉の旬の季節になりました。/メジロが庭に姿を現わす季節になりました。/川の氷が溶けはじめ岩魚が跳ね上がる季節、/春の到来が待ち遠しい今日この頃、/メジロが花の蜜をついばむ季節になりました。

立春の時候の挨拶を入れた送別会の案内はがき例文

送別会の案内(はがき例文) 立春の時候の挨拶を入れた送別会の案内はがきの例文を作りました。実際の案内はがきは縦書きで印刷しました(上記写真)。送別会の開催日は3月下旬。はがきを出すのは2月中旬(2月10日過ぎごろ)。はがきを出す時期の二十四節気は立春。七十二候では立春の次候・黄鶯睍睆(うぐいすなく)に当たるので、はがきにはウグイスの画像を入れて、書き出しには「ウグイス」という季語を使いました。案内文なので結びの時候の挨拶は省略しました。

ウグイスの初音に耳を傾ける季節になりました。お元気でお過ごしのことと思います。さて、このたび、三月二十日をもって、柴崎さんが定年退職を迎えることになりました。つきましては、三十七年間の長きにわたる活躍の労をねぎらうとともに前途を祝福したく、昔のメンバーで集まり、ささやかな送別会を開くことになりました。日程は三月十九日(土)。場所はとらじ亭(昔みんなで毎週のように通ったあの焼肉屋さんです)。時間は午後6時から午後8時。ご多忙とは思いますが、ぜひご出席くださいますようお願いいたします。まずはご案内まで。
大寒の挨拶文(立春の前)|(立春の次)雨水の挨拶文

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