二十四節気<春分>七十二候と手紙の挨拶文(3月20日~4月3日)

3月の二十四節気・春分(しゅんぶん)の時期(3月20日頃から4月3日頃)に手紙やはがきに使える時候のあいさつ文を七十二候◇第10候・雀始巣(3月20日頃から3月24日頃)◇第11候・桜始開(3月25日頃から3月29日頃)◇第12候・雷乃発声(3月30日頃から4月3日頃)――ごとに、季語もまじえて解説していきます。

 

二十四節気<春分>七十二候(3月20日ごろ~4月3日ごろ)

モクレン 春分。「しゅんぶん」と読みます。太陽が真東から昇り真西に沈む日のこと。新暦の3月20日ごろ。昼と夜の長さがほぼ同じになり、この日から夏至(げし)までの期間、昼がだんだん長くなっていきます。
 
春のお彼岸とは?
春分の日を中日(なかび)に、前後三日間を含めた七日間を春のお彼岸といいます。初日を彼岸の入り(ひがんのいり)、四日目をお中日(おちゅうにち)、七日目を彼岸の明け(ひがんのあけ)と呼びます。

 
暦の上で春分というと、3月20日ごろから次の二十四節気(にじゅうしせっき)にあたる清明(せいめい)の前日まで、3月20日頃から4月3日頃までの期間をいいます。

二十四節気の春分の時期を三つに分けた七十二候(しちじゅうにこう)では、初候(3月20日頃から3月24日頃)は雀始巣(すずめはじめてすくう)。次候(3月25日頃から3月29日頃)は桜始開(さくらはじめてひらく)。末候(3月30日頃から4月3日頃)は雷乃声発(かみなりこえをはっす)と呼びます。

二十四節気の春分の時期(3月20日頃から4月3日頃)、手紙やはがきの時候の挨拶に七十二候を使うと、より季節感のある書き出しになります。以下、3月下旬から4月上旬の手紙やはがきに使える季節の挨拶文例を紹介します。

春分・初候(雀始巣)3月20日ごろ~3月24日ごろの季節の挨拶

蒲公英 雀始巣。「すずめはじめてすくう」と読みます。スズメが枯れ枝や枯れ草を集めて巣作りを始めるころという意味。二十四節気の春分・初候、七十二候の第10候にあたります。新暦では、3月20日ごろから3月24日ごろまで。この時期(春分・初候)の季語としては、春暁(しゅんぎょう)・蕗(ふき)・帆立貝(ほたてがい)・関東蒲公英(かんとうたんぽぽ)・雲雀(ひばり)などがあります。

3月20日頃から3月24日頃に使える時候の挨拶文例…雀始巣、スズメが巣作りを始める季節になりました。/雀始巣の候、/春暁の候、/ヒバリのさえずりが春を告げる今日この頃、/関東たんぽぽが咲き始めた今日この頃、/蕗が店頭に並び始める季節になりました。/帆立貝の美味しい季節になりました。/ヒバリのさえずりに春を感じる今日この頃、/巣作り中の雀が顔をのぞかせる季節になりました。

春分・次候(桜始開)3月25日ごろ~3月29日ごろの季節の挨拶

桜 桜始開。読み方は「さくらはじめてひらく」。その春に初めて桜の花が咲くころという意味です。二十四節気の春分・次候、七十二候の第11候にあたります。新暦では、3月25日ごろから3月29日ごろまで。この季節(春分・次候)の季語には、山桜・染井吉野・桜海老(さくらえび)・辛夷(こぶし)・アスパラガス・桜餅(さくらもち)などがあります。

3月25日頃から3月29日頃に使える時候の挨拶文例…桜始開、桜便りが届く季節になりました。/桜の花が咲き始める季節になりました。/桜始開、お花見の季節がやってきました。/桜始開の候、/山桜のつぼみがほころび開花を迎える今日この頃、/桜餅が店頭に並び始めた今日この頃、/桜海老の美味しい季節、/辛夷の花の香りに春を感じる今日この頃、/辛夷の花が春を告げる季節になりました。

春分・末候(雷乃発声)3月30日ごろ~4月3日ごろの季節の挨拶

土筆 雷乃発声。「かみなりこえをはっす」と読みます。意味は、春の訪れを告げる雷が鳴り始めるころのこと。二十四節気の春分・末候、七十二候の第12候にあたります。新暦では、3月30日ごろから4月3日ごろまで。この時期(春分・末候)に使える季節の言葉は、春雷(しゅんらい)・木蓮(もくれん)・独活(うど)・真鯛(まだい)・土筆(つくし)など。

3月30日頃から4月5日頃に使える時候の挨拶文例…雷乃発声、雷が春の訪れを告げる季節になりました。/雷乃発声の候、/春雷の候、/春雷が冬ごもりの虫を起こす季節になりました。/ハクモクレンが春を告げる今日この頃、/木蓮の花が春を告げる季節になりました。/ツクシが顔をのぞかせる季節になりました。/ウドが店頭に並び始めた今日この頃、/真鯛の美味しい季節になりました。

春分の時候の挨拶を入れた食事会の案内はがき文例

食事会の案内文(はがき例文) 春分の時候の挨拶を入れた「食事会」の案内はがきを作りました。食事会の開催日は4月下旬。案内はがきを出すのは3月下旬(3月25日過ぎごろ)。はがきを出す時期の二十四節気は春分。七十二候では春分の次候・桜始開(さくらはじめてひらく)に当たるので、書き出しには「桜始開」という季語を使いました。案内文なので結びの時候の挨拶は省きました。

文面は以下のとおり。実際のハガキは縦書きで印刷しました(上記写真)

桜始開、桜便りが届く季節になりました。元気でお過ごしのことと思います。さてこのたび、四月二十日に還暦を迎える須藤先生を囲んで食事会を開くことになりました。メンバーは花畑時代の受講生。当日は須藤先生の最新集客講座も予定しています。場所は調布駅南口菊屋ビル三階にあるカフェ・男爵亭。日時は四月二十二日(金)午後六時から午後八時まで貸切。須藤先生を囲んで大いに盛り上がりたいと思います。ぜひご出席ください。まずはご案内まで。



啓蟄の挨拶文(春分の前)|(春分の次)清明の挨拶文


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