二十四節気<夏至>七十二候と時候の挨拶文(6月21日~7月6日)

6月の二十四節気・夏至(げし)の時期(6月21日頃から7月6日頃)に手紙やはがきに使える時候の挨拶を七十二候◇第28候・及東枯(6月21日頃から6月25日頃)◇第29候・菖蒲華(6月26日頃から6月30日頃)◇第30候・半夏生(7月1日頃から7月6日頃)――ごとに、季語をまじえて解説していきます。

 

二十四節気<夏至>七十二候(6月21日ごろ~7月6日ごろ)

田んぼ 夏至。読み方は「げし」。一年でもっとも日が長く、夜が短いころのこと。この日を過ぎると夏が始まる(夏に至る)という意味です。実際には梅雨のまっただ中。うっとおうし毎日が続く時期です。暦の上で夏至というと、6月21日ごろから次の二十四節気(にじゅうしせっき)の小暑(しょうしょ)前日まで、6月21日頃から7月6日頃までの期間をいいます。

夏至の時期を三つに分けた七十二候(しちじゅうにこう)では、初候(6月21日頃から6月25日頃)は及東枯(なつかれくさかれる)。次候(6月26日頃から6月30日頃)は菖蒲華(あやめはなさく)。末候(7月1日頃から7月6日頃)は半夏生(はんげしょうず)と呼びます。

二十四節気の夏至の時期(6月21日頃から7月6日頃)、手紙やはがきの挨拶文に七十二候を使うと、より季節感のある書き出しになります。以下、6月下旬から7月上旬の手紙やはがきに使える時候の挨拶文例を紹介します。

夏至・初候(及東枯)6月21日ごろ~6月25日ごろの時候の挨拶

夏枯草 及東枯。「なつかれくさかれる」と読みます。冬至のころに目を出した夏枯草(かごそう=靫草(うつぼぐさ)とも)が枯れていくころという意味。二十四節気の夏至・初候、七十二候の第28候にあたります。新暦では、6月21日ごろから6月25日ごろまで。この時期(夏至・初候)に使える季語は、靫草(うつぼぐさ)・夏枯草(かごそう)・鮎(あゆ)・夏みかん・茅花(つばな)・梅雨(つゆ)など。

6月21日頃から6月25日頃に使える時候の挨拶文例…夏至の候、/及東枯の候、/連日の梅雨悩ましく、/梅雨まっ盛り。じめじめした日が続きます。/鮎の塩焼きが夏の訪れを知らせる今日この頃、/鹿角解の候、/茅花の白い綿の穂が風に揺れる季節になりました。

夏至・次候(菖蒲華)6月26日ごろ~6月30日ごろの時候の挨拶

菖蒲 菖蒲華。読み方は「あやめはなさく」。アヤメが花を咲かせるころという意味です。昔はアヤメの開花を梅雨到来の目安としました。二十四節気の夏至・次候、七十二候の第29候にあたります。新暦では、6月26日ごろから6月30日ごろまで。この時期(夏至・次候)の季語は、晴耕雨読(せいこううどく)・カンパチ(間八)・菖蒲(あやめ)・青時雨(あおしぐれ)・名越しの祓(なごしのはらえ)など。

6月26日頃から6月30日頃に使える時候の挨拶文例…菖蒲華、アヤメが咲く季節になりました。/菖蒲華の候、/アヤメの花が梅雨の到来を告げる今日この頃、/青時雨の候、/カンパチが美味しい季節になりました。/名越しの祓が夏の訪れを告げる今日この頃、

夏至・末候(半夏生)7月1日ごろ~7月6日ごろの時候の挨拶

祇園祭 半夏生。「はんげしょうず」と読みます。意味は、半夏(からすびしゃく)が生えはじめるころのこと。田植えを終わらせる目安とされています。二十四節気の夏至・末候、七十二候の第30候にあたります。新暦では、7月1日ごろから7月6日ごろまで。この時期に使える季語は、祇園祭(ぎおんまつり)・鱧(はも)・半夏雨(はんげあめ)・ニイニイゼミ・捩花(ねじばな)など。

7月1日頃から7月6日頃に使える時候の挨拶文例…半夏生、カラスビシャクが生え始める季節になりました。/半夏生の候、/祇園祭の季節になりました。/祭りハモの季節到来、/ニイニイゼミの鳴き声が聞こえ始めた今日この頃、/半夏雨の季節、/ネジバナが咲き始めた今日この頃、/水なすの美味しい季節になりました。

夏至の時候の挨拶を入れたお礼はがき文例(還暦を祝う会)

お礼はがき文例(還暦を祝う会) 夏至の時候の挨拶を入れて還暦祝いをしていただいたお礼のはがきを作りました。はがきを出すのは7月上旬(7月2日ごろ)。はがきを出す時期の二十四節気は夏至。七十二候では夏至の末候・半夏生(はんげしょうず)にあたりますが、お礼状なので、書き出しの時候の挨拶は省略。文末に「梅雨明け」という夏至の時期の季語を入れました。

お礼はがきの文面は以下のとおり。印刷は縦書きです(上記写真)

本日は、還暦のお祝いをしていただき、ありがとうございました。久しぶりに大関先生をはじめリズム水泳の皆さんとお会いできて楽しい時間を過ごすことができました。水庵弁当の豪華さにも驚かされましたが、デザートのクリーム白玉あんみつも絶品で、コーヒーとの相性も抜群でした。それにしても皆さんのパワーには圧倒されるばかり。還暦といえどもまだまだヒヨッコだなぁと痛感しました(笑)梅雨明けも間近。うっとうしい毎日が続きますが、くれぐれもご自愛ください。本日はほんとうにありがとうございました。



芒種の挨拶文(夏至の前)|(夏至の次)小暑の挨拶文


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