10月の季語と挨拶文<手紙の書き出し・結び・お礼はがき例文>

10月の季語と手紙の挨拶文(書き出しと結び)をまとめてあります。◇10月の季語◇10月の手紙の書き出し文例◇10月の結びの言葉◇10月の季節の挨拶文(初旬・中旬・下旬)◇お礼はがき例文――など、手紙やはがきを書くときにそのまま使えるように雛形や写真も載せてあります。

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まず最初に、10月の季語を使った手紙の冒頭文(の候)から解説します。

10月の季語と時候の挨拶

菊

仲秋の候/秋冷の候/爽涼の候/秋麗の候/夜長の候/秋雨の候/金風の候/紅葉の候/寒露の候/霜降の候/初霜の候/錦秋の候/

10月の季語の読み方ですが、候は「こう」と読みます。仲秋の候は「ちゅうしゅうのこう」。以下、秋冷(しゅうれい)爽涼(そうりょう)秋麗(しゅうれい)夜長(よなが)秋雨(しゅうう)金風(きんぷう)紅葉(こうよう・もみじ)寒露(かんろ)霜降(そうこう)初霜(はつしも)錦秋(きんしゅう)

季語を使った10月の時候の挨拶は、プライベートな文書では「仲秋の候、いかがお過ごしですか」「紅葉の色づく季節になりました。」、ビジネス文書の場合は「秋麗の候、貴社ますますご隆盛のこととお喜び申しあげます」などと書き出します。

10月の手紙やはがきの挨拶文に使える秋の季語と俳句

●<10月上旬>芒…妙高の大扉ぞ暮るる芒かな(秋元不死男)/秋海棠…臥して見る秋海棠の木末かな(正岡子規)●<10月中旬>柿…柿ひとつ空の遠きに耐へむとす(石坂洋次郎)/野菊…足元に日の落ちかかる野菊かな(小林一茶)●<10月下旬>菊人形…菊あつく着たり義経菊人形(山口青邨)/紅葉…山くれて紅葉の朱をうばひけり(与謝蕪村)

10月の手紙の書き出し文例

・ 秋色いよいよ濃く、夜長のころとなりました。
・ 爽涼の候、いかがお過ごしでしょうか。
・ 紅葉日々に増す十月。お元気でお過ごしですか。
・ 白菊、黄菊の咲き乱れる季節となりました。
・ 秋晴れのすがすがし毎日が続きます。
・ 柿の実の色づく頃となりました。
・ 秋も深まり、朝夕はめっくり冷え込むようになってまいりました。
・ 菊薫る時節となりました。お変わりなく、お過ごしでしょうか。
・ 暑からず寒からずの好季節、気分爽快の毎日が続いております。

十月の手紙の書き出しは、季節を伝える時候の挨拶文を冒頭に持ってきて、先方の安否を気づかう言葉を添えます。「秋たけなわ。いかがお過ごしですか」「さわやかな好季節となってまいりました。ご機嫌いかがですか」など。

ビジネス文書の場合は、拝啓・謹啓・拝復などの頭語(とうご)から入り、時候の挨拶(の候)を続けたら、そのまま主文(用件)に入ります。「金風の候、貴社ますますご繁栄のこととお喜び申し上げます。さて、このたびは~」など。時候のあいさつは書かずに「時下ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます」としてもマナーに反することはありません。

あらたまった相手にふさわしい10月の書き出し文例

●上旬…仲秋の候、ますますご清祥のこととお喜び申しあげます。/秋冷のみぎり、お変わりなくお過ごしのことと存じます。/日に日に秋も深まってまいりました。いかがお過ごしでしょうか。●中旬…菊花咲き乱れる候、ますますご活躍のことと存じます。/実りの秋を迎え、お変わりなくご健勝のことお喜び申しあげます。/虫の音に秋の深まりを感じる今日この頃、お変わりございませんでしょうか。●下旬…暦の上では霜降となりましたが、お健やかにお過ごしでいらっしゃいますか。/秋も深まりケヤキ並木も色づき始めました。公私ともどもご多端のことと存じます。/寒さもしだいにつのり、朝夕はめっきり冷え込むようになってまいりました。

親しい相手にふさわしい10月の書き出し文例

●上旬…今年も赤い羽根の季節になりました。/大空も高く澄み渡り、ほんとうにいい季節になりました。/暦の上ではもう霜の降りる季節。風邪などひいていませんか。●中旬…実りの秋を迎え、ますます食がすすむ今日この頃です。/天高く馬肥ゆる秋、ダイエット中の私にはつらい季節です。/秋風がしみるようになってきました。お元気ですか。●下旬…街はハロウィーン商戦まっ盛り。新しいこの風物詩に不慣れな私はどこか気ぜわしさを感じています。/いよいよ紅葉の季節。どこかへ紅葉狩りにお出かけですか。/秋しぐれへいをぬらしてやみにけり(久保田万太郎)寒さがしだいに増してまいりました。

結びの挨拶文例(10月)

・ 紅葉の候、お元気でお過ごしください。
・ 秋冷日増しの候、くれぐれもお体をお大事に。
・ 好季節となりました。ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
・ 深まりゆく秋、ご自愛専一に。
・ 秋雨のみぎり、お風邪などひかれませんように。
・ 朝晩は冷え込む毎日です。お体を大切にお過ごしください。
・ 実り多い秋を満喫されますように。

十月の手紙の結びは、季節の挨拶を入れたあと「ご自愛専一に。」「ますますのご活躍をお祈り申しあげます。」などの言葉を添えます。「めっきり寒いこの朝夕、くれぐれもご自愛ください。」「深まりゆく秋、ますますのご活躍をお祈りいたします」といった言葉でまとめます。

ビジネス文書の場合は文末には時候の挨拶は入れません。用件を書いたあと「まずは略儀ながらお礼まで。」「とり急ぎお願いまで。」「まずは書中をもちまして、お知らせ申し上げます。」などの言葉で締めくくります。

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10月の手紙の挨拶文(初旬・中旬・下旬)

栗

時候の挨拶は、初旬・中旬・下旬とか、月の前半・月の後半などと、無理に表現を変えなくても大丈夫です。10月なら「秋冷の候ますますご清栄のこととお喜び申しあげます」と、冒頭に、10月の季語を使った「の候」を入れておけば大丈夫です。初旬・中旬・下旬と使い分けるのであれば、10月の行事や雑節などを時候の挨拶に織り込むと、10月らしい季節感が出せます。

◇10月初旬の時候の挨拶文例…重陽の節句を迎え、/体育の日も間近、/赤い羽根共同募金運動の時節になりました。◇10月中旬の時候の挨拶文例…神嘗祭も間近/菊供養の季節になりました。/新聞週間が始まりました。◇10月下旬の時候の挨拶文例…霜降も過ぎ、/ハロウィーンも近づき、/読書週間が始まりました。

10月の別名や昔の呼び名(和風月名)

柿

10月の昔の呼び名(和風月名=わふうげつめい)を季語に使って手紙の書き出しに入れると、ひと味違った風流な挨拶文になります。

10月の代表的な和風月名は「神無月」。読み方は「かんなづき」。意味は、全国の神々が出雲大社に集まり、その土地土地の神が留守になっていなくなる、という信仰からきているといわれています。

平安時代後期の歌学書『奥義妙』(おうぎしょう)に「天の下のもろもろの神、出雲国に行きて、この国に神なきゆゑにかみなし月といふを誤れり」との記述があります。

10月の別名には次のような呼び名があります。

応章(おうしょう)大月(おおつき)開冬(かいとう)玄冬(げんとう)神去月(かみさりつき)十月(かみなづき)雷無月(かみなかりづき)陽(かみなづき)陽月(かみなづき)応鐘(おうしょう)無神月(かみなづき)雷無月(かみなづき)吉月(きつげつ)鏡祭月(きょうさいづき)極陽(きょくよう)玄英(げんえい)小春(こはる)坤月(こんげつ)時雨月(しぐれづき)始冰(しひょう)正陰月(しょういんげつ)上冬(じょうとう)初冬(しょとう)小陽春(しょうようしゅん)新冬(しんとう)大素(たいそ)鎮祭月(ちんさいづき)初霜月(はつしもつき)方冬(ほうとう)孟冬(もうとう)立冬(りっとう)良月(りょうげつ)。このほか出雲地方では「神有月」(かみありづき)「神月」(かみつき)とも呼ばれています。

10月:外国語の呼び方

10月は英語では「October」(オクトーバー)。Oct は eight(エイト)の語源で、ローマ暦では八番目の月の意味。ユリウス歴で七月をシーサーの名にちなんで July(ジュライ)とし、アウグスツスが八月を August(オーガスト)としたので、繰り下がって、十月を October(オクトーバー)としたと言われています。

10月の外国語の呼び方…英語(October)オクトーバー/フランス語(octobre)オクトーブル/ドイツ語(October)オクトーバー/ロシア語(октябрь)アクチャーブリ/イタリア語(ottobre)オットーブレ/スペイン語(octubre)オクトゥブレ/ポルトガル語(outubro)オウトゥーブロ/中国語(十月)シーユエ

お礼はがき文例<10月>知人に新米をいただいたお礼状

お礼はがき文例(10月)

10月に、知人から新米をいただいたお礼のはがきを作りました(上記の写真)
構成は、季節の挨拶から入って、お礼の言葉を続け、いただいた新米の感想を書き、時候の挨拶(10月なので「好季節となりました。実り多い秋をお過ごしください」)を添えたあと、文末は「取り急ぎお礼まで」と書いてまとめました。

お礼はがきの文面は以下のとおり。実際は縦書きです。

秋の気配が色濃くってまいりました。このたびは本場・山形県産のはえぬきを贈っていただき、ありがとうございました。毎年お心にかけていただき恐縮です。来週末に、娘の小学校で運動会があるので、福田さんからいただいた新米でおにぎりを作って家族みんなでいただきます。好季節となりました。実り多い秋をお過ごしください。取り急ぎ礼まで。

9月の季語と時候の挨拶11月の季語と時候の挨拶

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