真名子そばのにらそばとリンゴの天ぷらが美味しかった|栃木県栃木市

2019年1月9日。栃木県鹿沼市の賀蘇山神社(がそやまじんじゃ)へ車で参拝に行った帰り道、鹿沼市と栃木市を結ぶ県道37号栃木粟野線(とちぎあわのせん)沿い・栃木市西方町真名子(にしかたまちまなご)で「にらそば」の幟を掲げている手打ち蕎麦屋を見つけた。屋号は「真名子そば」(まなごそば)。にらそば天ぷら付きを注文。蕎麦もさることながらリンゴの天ぷらがじつに美味しかった。

 

午後1時40分。お店に入る

真名子そば(栃木市西方町真名子) 駐車場に車を駐めてお店の暖簾(のれん)をくぐったのが午後1時40分。母娘と思われる二人の女性がテーブル席の椅子をテーブルの上に片づけ始めていた。「今日はもう終わりですか?」「奥の座敷ならまだ大丈夫です」ということで座敷席に案内してもらった。

真名子そばの営業時間は14時までらしい。その日に打った蕎麦がなくなってしまったりすると、14時前に営業を終えてしまうこともあるそうだ。あと5分遅かったら暖簾を下ろされていたかもしれない。

座敷に座ると娘さんらしい女性がお茶を運んできてくれた。話を聞いたところお母さまと娘さんの二人で切り盛りしているとのこと。店内の壁には大相撲力士のサイン入り手形色紙や番付表などが所狭しと飾られている。稀勢の里や白鵬をはじめ朝青龍・武蔵丸・高見盛・雅山……。

にらそば天ぷら付きを注文

メニューを見る。にらそば天ぷら付き(1,000円)だいこんそば天ぷら付き(1,000円)にらとだいこんそば天ぷら付き(1,100円)千切り長芋のぶっかけそば(850円)雪見おろしそば(1,200円)……。どれもおいしそうだが、「にらそば」の幟にそそられて入ったので、にらそば天ぷら付きを注文した。にらそはどはどんな蕎麦なのか。そばの生地にニラが練り込まれているのだろうか。

リンゴの天ぷらには驚いた

リンゴの天ぷら|天ぷらの盛り合わせ 最初に天ぷらが届いた。8種類の天ぷらが盛り付けられている。黄色いのはみかんのようだ。みかんの天ぷらとは珍しい。その隣の赤い皮がついているのはリンゴらしい。調理場にいる女将さん(お母さま)に聞いてみると「リンゴです」という返事か帰ってきた。リンゴの天ぷら? はじめて見た。ちなみにもうひとつ黄色い皮の天ぷらがあったが、それはオニユズだそうだ。リンゴとみかんとオニユズの天ぷらがいただけるとは驚きである。

中でもリンゴの天ぷらが美味しかった。シャキッとした食感。ほのかな酸味と甘み。天ぷらといっしょに「南の極み」というオーストラリア産の天日塩も運ばれてきたが、この天日塩をパラパラッと天ぷらにかけると、リンゴの甘みが際立ってさらに美味しくなった。そのほか赤ピーマン・ハス・ダイコン・ジャガイモ・ブロッコリーの天ぷらが皿に盛られていた。

にらそばが運ばれてきた

にらそば 天ぷらをいただいていると、にらそばが運ばれてきた。茹でたニラがそばといっしょにザルに盛られている。ニラが生地に練り込まれている蕎麦ではなかった。ニラそばは栃木県の鹿沼市や栃木市では古くから食べられている蕎麦で、この地方の郷土料理らしい。昔はこのあたりの農家は貧しかったから、そばのかさを増すために、蕎麦にニラやダイコンを混ぜたそうだ。大根を混ぜたそばは、だいこん蕎麦と呼ばれている。メニューにもあった。

ニラそばの味

真名子そばのにらそば それでは、にらそばをいただくことに。まずはそのままで食べてみた。そばはやや太め。ていねいに手打ちされた田舎そばだ。ニラは甘みがあってやわらかい。風味もあって喉ごしもいい。ニラが蕎麦の喉ごしを邪魔すると思ったが意外だった。

続いて薬味のワサビを箸でちょこっとつまんでそばに載せて食べてみた。ワサビの辛みがそばの甘みを引き出している。これもまたおいしかった。ただし蕎麦に載せるワサビの量はほんの少しにしないと蕎麦の風味がワサビの辛みに負けてしまうので注意が必要だ。

そして、天ぷらといっしょに運ばれてきた天日塩(南の極み)をひとつまみそばに振りかけて食べてみた。これがとってもおいしかった。驚くほどおいしかった。天日塩がニラと蕎麦のうまみを引き出して、そこに天日塩の旨みも相まって、絶妙な風味と喉ごしが味わえた。そばつゆは使わずに塩だけで食べようかと思ったほど旨かった。

最後に、そばつゆにつけて食べた。そばつゆはやや甘めで「かえし」と「だし」の塩梅(あんばい)もいい。やさしい味だ。そばつゆにニラそばをたっぷりひたして食べる。甘めのそばつゆは、そばをどっぷりつけて食べたほうが美味しい。薬味にワサビとねぎが添えられていたが、そばつゆには入れなかった。そばつゆに薬味を入れるかどうかは好みの問題なので好き好きにすればいい。

ニラそばを食べ終わり、そば湯をいただいた。なんともいえずやさしい味だ。体が中から喜んでいる感じがする。添加物や化学調味料が混ざっているとこの感覚は味わえない。お店の奥さんと娘さんが、お客さんの健康を気遣って食材を吟味し、真心込めて作っている、そんな気がした。

真名子そばのおすすめメニュー

にらそば天ぷら付き(真名子そば) 真名子そばの「にらそば天ぷら付き」には、ニラそばと8種類ほどの天ぷらのほかに、浅漬けとピクルスが付いてくる。これで1,000円とは安い。そして美味しい。メニューに「おすすめ」と書いてあった理由もうなずける。またぜひ食べに行きたい。なお天ぷらの材料は季節や仕入れによって替わるので、リンゴの天ぷらやみかんの天ぷらがいつでもいただけるというわけではない。

駐車場

真名子そばの駐車場 駐車場はお店の横に四、五台駐められるスペースがある(上の写真)。「真名子そば駐車場」と書かれた青い看板がブロック塀沿いに立てられている。お店の前は道路なので路上駐車はできない。

真名子そば営業情報

真名子そば(まなごそば)の住所は栃木県栃木市西方町真名子1060 。住所の読みは「とちぎけん とちぎし にしかたまち まなご」。郵便番号は 322-0605 。営業時間は 11時から14時。その日の蕎麦がなくなると14時前に終えることもある。定休日は火曜日 。席はテーブル(4人×2席)と座敷(6人×1席)。車でのアクセスは東北自動車道・栃木インターチェンジから約15分。正確な場所や行き方については下記の地図を参照。ホームページやブログは運営していない。

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真名子そば 電話番号(TEL)0282-92-2975

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