冬の二十四節気・冬至(とうじ)の時期(12月21日頃から1月4日頃)に手紙やはがきに使える季節の挨拶を七十二候◇第64候・乃東生(12月21日頃から12月25日頃)◇第65候・麋角解(12月26日頃から12月30日頃)◇第66候・雪下出麦(12月31日頃から1月4日頃)――ごとに、季語をまじえて解説していきます。
二十四節気<冬至>七十二候(12月21日ごろ~1月4日ごろ)

冬至の時期を三つに分けた七十二候(しちじゅうにこう)では、初候(12月21日頃から12月25日頃)は乃東生(なつかれくさしょうず)。次候(12月26日頃から12月30日頃)は麋角解(さわしかのつのおつる)。末候(12月31日頃から1月4日頃)は雪下出麦(ゆきわたりてむぎのびる)と読みます。
二十四節気の冬至の時期(12月21日頃から1月4日頃)、手紙やはがきの時候の挨拶に七十二候を入れると季節感のある書き出しになります。以下、12月下旬から1月上旬の手紙やはがきに使える季節の挨拶文例を紹介します。
冬至・初候(乃東生)12月21日ごろ~12月25日ごろの時候の挨拶

この時期(冬至・初候)に使える季語は、柚子(ゆず)・ゆず湯・千両(せんりょう)・万両(まんりょう)・冬至梅(とうじばい)・コゲラ(小啄木鳥)・雪風巻(ゆきしまき)など。
12月21頃から12月25日頃に使える時候の挨拶文例…乃東生の候、/クリスマスも間近。街が華やいでいます。/千両の実が赤く熟す季節になりました。/年の瀬も迫ってまいりました。/師走の街は行く人々もどこか気ぜわしげです。/冬至が過ぎ本格的な冬がやってきました。
冬至・次候(麋角解)12月26日ごろ~12月30日ごろの時候の挨拶

この時期(冬至・次候)の季語は、小晦日(こつごもり)・南瓜(かぼちゃ)・オナガ(尾長)・鯉(コイ)・鯉濃(こいこく)・歳の市(としのいち)など。
12月26日頃から12月30日頃に使える季節の挨拶文例…麋角解の候、/一年はあっという間。早いもので街には歳の市が出ています。/カボチャのおいしい季節になりました。/なにかと慌ただしい年の暮れになりました。/オナガの鳴き声が冬空にこだまする今日この頃/御用納めまで残すところあとわずか。/はや一年の締めくくりの季節になりました。
冬至・末候(雪下出麦)12月31日ごろ~1月4日ごろの時候の挨拶

この時期(冬至・末候)に使える季語は、煤払(すすはらい)・除夜の鐘・年越しそば・百合根(ゆりね)伊勢海老・正月・福寿草・初茜(はつあかね)・寒雀(かんすずめ)・初雀(はつすずめ)・ふくら雀など。ふくら雀とは、冬の寒い時期にスズメがちぢこまって羽をふくらませるさまを言います。
12月31日頃から1月4日頃に使える時候の挨拶文例…雪下出麦の候、/あけましておめでとうございます。/新春のお喜びを申しあげます。/例年になく寒い日が続いています。/寒雀が新春の空の下でさえずっています。/今年の初夢はいかがでしたか。/年明けから雪が降り積もっています。
冬至の時候の挨拶を入れた新年会のお知らせはがき文例

はがきの文面は以下のとおり。印刷は縦書きです(上記写真)
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