桜を季語に使った手紙の挨拶文例<桜の画像入りはがき文面も掲載>

桜を季語に使った時候の挨拶文(書き出しと結びの言葉)をまとめました。時期は3月から4月。一般的には3月中旬から4月中旬。桜前線に合わせて「つぼみ」「開花」「見ごろ」「満開」「葉桜」などの言葉を入れると季節感が伝わります。そのほか手紙の冒頭に使える桜を季語にした俳句と手紙やはがきを書くときにそのまま雛形として利用できるように文例や画像も載せてあります。

 

桜を季語に使える時候の挨拶文の時期

満開の桜

俳句では「桜」は春の季語ですが、手紙やはがきで時候の挨拶文として使う場合、時期は何月かといいますと、3月中旬から4月中旬が一般的。といっても桜の開花時期は九州から北海道まで桜前線とともに移動していきますから、手紙を出すときの桜前線に照らし合わせて「つぼみ」「開花」「見頃」「満開」「葉桜」などの言葉を入れると、3月上旬や4月下旬でも季節感の伝わる挨拶文になります。

たとえばこんな感じです。

「こちらは桜が満開を迎えております。そちらは開花が始まったころでしょうか。」「桜もすっかり葉桜になってしまいましたが、札幌では桜が開花したとのニュースを耳にしました。」「今年の桜前線は東京からスタートしましたが、福田さんのお住まいの地区は4月上旬ごろがお花見の最盛期を迎えるころでしょうか。」

季語に桜を使った手紙の書き出し文例

・ 桜花の候、いかがお過ごしでしょうか。
・ 桜花爛漫の候、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
・ 今年の桜前線もスタートしました。お元気でお過ごしのことと思います。
・ 花冷えの時節、お変わりありませんか。
・ 花信しきりの今日この頃、いかがお過ごしですか。
・ 四月を迎えお花見のシーズンがやってきました。
・ こちらは桜が満開を迎えました。お花見にはもう行かれましたか。
・ 花吹雪舞う季節になりました。お変わりなくお過ごしのことと存じます。
・ いつしか葉桜の季節になりました。
・ 花の便りに心をはずませる季節になりました。
・ 桜の花もほころび心浮き立つころとなりました。

桜を季語に使った結びの言葉

・ 満開の桜を満喫なさって、ご活躍のほど、お祈り申しあげます。
・ そちらの花便りもお聞かせください。お返事お待ちしております。
・ お花見に格好の季節となりました。来年はぜひご一緒しましょう。
・ 春爛漫、お互い存分に満開の桜を満喫しましょう。
・ 今月末に花田苑でお花見を予定しています。ぜひいらしてください。
・ 花冷えの時節柄、くれぐれもご自愛ください。
・ 桜が開花したとはいえ寒が戻る日もあるようです。くれぐれもお体を大切に。
・ 花冷えの今日この頃、ご自愛専一に。
・ それでは心ゆくまで桜花の季節を楽しんでください。
・ 桜花爛漫の候、ますますお元気でお過ごしください。

桜の季語一覧

境内の桜 手紙やはがきの時候の挨拶に使える「桜」と「花」の季語を一覧にしました。「花便りも聞かれるころとなりました。」(3月下旬ごろ)「桜狩りもたけなわ、いかがお過ごしですか。」(4月上旬ごろ)「散る桜に春のなごりを感じる今日この頃、」(4月中旬ごろ)といった感じにすると、風流な春の挨拶文になります。

桜(さくら)山桜(やまざくら)八重桜(やえざくら)枝垂桜(しだれざくら)初桜(はつざくら)初花(はつはな)若桜(わかざくら)姥桜(うばざくら)朝桜(あさざくら)夕桜(ゆうざくら)夜桜(よざくら)遅桜(おそざくら)桜狩り(さくらがり)観桜(かんおう)散る桜(ちるさくら)葉桜(はざくら)

花見(はなみ)花(はな)花影(かえい)花の雨(はなのあめ)花の山(はなのやま)花便り(はなだより)花の昼(はなのひる)花の雲(はなのくも)花盛り(はなざかり)花埃(はなぼこり)花の宿(はなのやど)落花(らっか)花吹雪(はなふぶき)飛花(ひか)花散る(はなちる)花屑(はなくず)花の塵(はなのちり)花冷え(はなびえ)花衣(はなごろも)花見衣(はなみごろも)花曇(はなぐもり)

桜を季語に使った俳句

桜を季語に使った俳句をいくつかご紹介します。お礼状や近況報告などの書き出しに使うと印象的。ただしお詫びや催促などの手紙やハガキなどに使うのは厳禁です。かえって印象を損ねてしまいますので。

・初桜折しも今日はよい日なり(芭蕉)
・花見舟とほき巷の風が見ゆ(大野林火)
・花冷えやしきりに松へ来る雀(野村喜舟)
・まさをなる空よりしだれざくらかな(富安風生)
・人肌の酒に酔うたる夜の桜(大川しじみ)

文例…「初桜折しも今日はよい日なり(芭蕉)花の便りに心を弾ませるころとなりました。いかがお過ごしですか。」「人肌の酒に酔うたる夜の桜(大川しじみ)花見に格好の季節となりました。お花見にはお出かけになりましたか。」

お花見を兼ねたお茶会の案内はがき文例

ハガキ文例 毎年、4月に仲間内で行なっているお花見を兼ねたお茶会の案内はがきを作りました(上の写真)。構成は、桜を季語に使った俳句を書き出しに使い、本題で用件を伝えたあと、相手を誘う言葉を添えて、出欠の連絡先を入れ、結びの言葉は「まずはご案内まで」としました。

案内はがきの文面は以下のとおり。実際は縦書きです。

初桜折しも今日はよい日なり(芭蕉)桜便りが届く季節になりました。いかがお過ごしですか。今年も橋本先生を囲んで弥生の会のメンバーでお花見を兼ねてお茶会を開催します。場所は北越谷駅西口から徒歩二分の古民家カフェ・珈林。日にちは四月七日(金曜日)午前十一時に北越谷駅改札口で待ち合わせ。元荒川桜堤でお花見をしたあと十二時から二時まで珈林でランチとケーキセットで歓談。参加費は二千円。今年も橋本先生を囲んで楽しい時間を過ごしましょう。ぜひご出席ください。出欠の返事は四月二十五日までに小林までご一報ください(〇八〇―〇〇〇〇―〇〇〇〇)まずはご案内まで。
4月の季語と時候の挨拶

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