喪中はがきの書き方を例文と文面を交えて解説<見本の画像付き>

喪中はがきの書き方を例文と文面をまじえながら解説します。ひな型(文章と画像)も 2種類載せてあります。喪中はがきの基本構成は「見出し文」→「日付」→「差出人情報」。各項目ごとに注意点と文例をまとめてありますので、その中からひとつずつ文章を選んで順番どおりに並べていけば簡単に喪中はがきが作れるようになっています。たとえぱ、「喪中につき年末年始のご挨拶は失礼させていただきます」――

 

喪中はがきの基本構成

喪中はがきの基本構成は「見出し文」→「挨拶文」→「日付」→「差出人情報」という順番になります。順を追ってポイントを説明します。ちなみに喪中はがきは「喪中欠礼」(もちゅうけつれい)「喪中欠礼状」(もちゅうけつれいじょう)「年賀欠礼」(ねんがけつれい)「年賀欠礼状」(ねんかけつれいじょう)とも呼ばれます。

見出し文

見出し文は、喪中であることを伝える言葉です。「喪中につき新年のご挨拶を控えさせていただきます」など。年賀状では「賀詞」、手紙では「書き出し」にあたります。

挨拶文

挨拶文は、誰が亡くなったために喪に服しているのかを伝える文章です。まず、「誰が」「いつ」「何歳で」亡くなったのかを書きます。続いて、生前お世話になったことへの感謝の気持ちを伝えて、最後に、相手の健康や幸福などを祈って締めくくります。

「母 昌江が九月二十三日に八十六歳で他界いたしました。生前のご厚情を厚くお礼申し上げますとともに、よいお年を迎えられますよう謹んでお祈り申し上げます。」など。
 
享年について…年齢を享年(きょうねん)で書く場合は「歳」は付けません。84歳でなくなった場合は「享年84」と書きます。「享年84歳」とは書きません。「父 俊雄が十月七日に享年八十四にて逝去いたしました。」

日付

喪中はがきの日付は「十二月」とだけ書くのが一般的です。「十二月三日」などとは書きません。「令和元年十二月」などとします。喪中はがきは縦書きが原則ですので、数字は洋数字ではなく漢数字を使います。年数は西暦ではなく元号で表記するのが一般的です。
 
喪中はがきを送る時期は?
喪中はがきは、相手が年賀状の準備を始める前に届くように発送するのが大原則。11月下旬から12月上旬には投函するようにします。あまり早く届いても相手に気づかいをさせてしまいますので、12月1日前後を目安に考えてください。年末に亡くなった場合は喪中はがきは間に合いませんので、寒中見舞いで欠礼のお詫びをします。

差出人情報

差出人情報には、郵便番号・住所・氏名を書きます。必要であれば電話番号も書きます。夫婦連名で出す場合は、ご主人はフルネーム(名字と名前)で書いて、隣に奥さまの名前だけを書きます。連名の名字か異なる場合は、ともにフルネームで書きます。住所や電話番号の数字は漢数字を使います。郵便番号は算用数字で書きます。

喪中はがきの書き方

上記のポイントを踏まえたうえで、「見出し文」→「挨拶文」→「日付」→「差出人情報」という順番で書いていけば、そつのない喪中はがきになります。以下に「見出し文」と「挨拶文」の例文をご紹介します。お好きな文章をひとつずつ選んで、喪中はがきの書き方の手順(見出し文→挨拶文→日付→差出人情報)に従って組み立ててください。

喪中はがき|見出し文の例文

喪中はがきでは、見出し文や挨拶文には「年賀」という言葉は使いません。「年末年始」「年始」「新年」「年頭」のいずれかを使います。また、喪中はがきの見出し文には句読点は打ちません。「服喪中でございますので、新年のご挨拶は、ご辞退させていただきます。」とは書かずに「服喪中でございますので新年のご挨拶はご辞退させていただきます」と書きます。

●喪中につき年末年始のご挨拶を控えさせていただきます●喪中につき年末年始のご挨拶は失礼させていただきます●亡父の喪中につき年始の礼をご遠慮申し上げます●亡母の喪中につき新年のご挨拶をご辞退させていただきます

●服喪中でございますので年頭のご挨拶は失礼させていただきます●服喪中でございますので新年のご挨拶はご遠慮申し上げます●喪中のため新年のご挨拶は失礼させていただきます●喪中につき年頭のご挨拶は失礼させていただきます

喪中はがき|挨拶文の例文

喪中はがきの挨拶文は、あえて自分の言葉で書く必要はありません。一般的に使われている慣用句や定型文をそのまま使えば大丈夫です。喪中はがきの挨拶文は、印刷業者の見本などを見ると、句読点は打っていないものが多いですが、句読点を打ってもとくに問題はありません。なお喪中はがきには近況報告などは書きません。近況報告をしたい場合は喪中はがきではなく、別途、寒中見舞いや余寒見舞いを書いて、そこで近況報告を行ないます。

●母○○が○月○日に○歳で他界いたしました。平素のご懇情に深謝申し上げますとともに、よいお年を迎えられますよう謹んでお祈り申し上げます。●本年○月に妻○○が永眠いたしました。生前賜りましたご芳情に深謝いたすとともに、明年も変わらぬご交誼のほどお願い申し上げます。●父○○が○月○日に○歳で亡くなりました。個人の意志もありまして、葬儀は身内だけで執り行ないました。生前のご芳情に深謝いたしますとともに、明年も変わらぬご交誼のほどお願い申し上げます。どうぞよいお年をお迎えください。

●父○○が○月○日に○歳にて永眠いたしました。生前のご厚情に心より感謝申し上げます。どうぞよいお年をお迎えください。●本年○月に夫○○が享年○歳にて逝去いたしました。生前のご厚情を厚くお礼申し上げますとともに、よい年が訪れますようお祈りいたします。●母○○が○月○日に○歳で天寿を全うしました。葬儀は身内で執り行ないました。生前賜りましたご懇情に心より感謝申し上げますとともに、明年も変わらぬお付き合いのほどお願い申し上げます。よい年が訪れますようお祈りいたします。

 

喪中の範囲はどこまで?

喪中はがきを出すのは、一般的には、配偶者・父母・配偶者の父母・子供までを喪中の範囲とし、同居している場合は、祖父母や孫などの親族までを喪中の範囲とすれば、とくに問題はありません。あとは家族構成や亡くなった方との関係で、二親等・三親等の親族であっても喪中の範囲とするかどうか(喪中はがきを作る)本人が決めて差し支えありません。

喪中はがき文面|挨拶文に句読点を打たない場合

喪中はがき文面 挨拶文に句読点を打たない喪中はがきの文面です。レイアウトや背景のイラストは上記サンプル画像をご参照ください(サンプル画像は「筆王Ver.24」で作成)。文章については下記の文面をご覧ください。なお下記文中の斜線「 / 」は改行の目安です。

喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます/父○○が○月○日に○歳にて永眠いたしました/生前のご厚情を厚くお礼申し上げますとともに/よい年が訪れますようお祈りいたします/令和元年十二月/〒000-0000 埼玉県越谷市七左町○―○―○/八木下 光雄

喪中はがきの印刷は薄墨にしないとダメ?

喪中はがきの印刷は薄墨(うすずみ)が一般的です。「筆王」など薄墨印刷に対応しているはがき作成ソフトもありますので、その場合は印刷の設定を「薄墨」にすれば薄墨印刷になります。薄墨印刷できない場合は、通常の濃墨(こずみ)印刷でもとくに問題はありません。

喪中はがき文面|挨拶文に句読点を打つ場合

喪中はがき雛型 挨拶文に句読点を打った喪中はがきの文面です。差出人は連名。レイアウトやデザインは上記の見本画像をご参照ください(見本画像は「筆王Ver.24」で作成)。内容については下記の文面をご覧ください。文中の斜線「 / 」は改行の目安としてお考えください。

十月三日に 母 徳子が八十九歳で他界いたしました。/葬儀は身内で執り行ないました。/生前賜りましたご懇情を感謝いたしますとともに/明年も変わらぬお付き合いのほどお願い申し上げます。/よい年が訪れますようお祈りいたします。/令和元年 十二月/〒000-0000 東京都練馬区関町南町○―○―○/橋本 真次朗/真弓

喪中はがきの文面

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