5月に書くはがき礼状の例文(ビジネス・プライベート)をご紹介します。◇書き出し(新緑の候・惜春の候・立夏の候)◇主文(お礼の言葉)◇末文(さわやかな好季節、ますますのご活躍をお祈りいたします)◇結びの挨拶(まずは略儀ながらお礼のみにて)……など、そのまま使える文章にまとめてあります。仕事関係は「取引先を紹介してもらったお礼はがき」。個人のほうは「出産祝いをいただいたお礼はがき」のひな型を作ってあります。
5月の礼状はがき例文|前文の書き方(ビジネス・個人)
5月に、はがき礼状を書く場合、ビジネス関係でしたら、前文の書き出しは、◇新緑の候◇惜春の候◇立夏の候◇薫風の候◇晩春の候◇向暑の候――などを使って「貴社ますますご繁盛の段、心からお慶び申しあげます」といった挨拶の言葉を続けます。個人的なはがき礼状でしたら、5月は「すがすがしはい若葉の季節となりました。」「寒からず暑からずの好季節になりました。」「日中は汗ばむ陽気になりました。」などの時候の挨拶から始めて「お変わりなくお過ごしでしょうか。」といった言葉を添えます。
時候の挨拶に俳句を使うのもひとつの方法です。
時候の挨拶に俳句を使うのもひとつの方法です。たとえば5月でしたら、渡辺水巴(わたなべすいは)の「花過ぎてゆふべ人恋ふ新茶かな」(はなすぎて ゆうべひとこう しんちゃかな)という俳句を使って、「花過ぎてゆふべ人恋ふ新茶かな(渡辺水巴)このたびはけっこうな品をお送りいただきましてありがとうございました。さすが本場の八女茶はひと味もふた味も違うと驚いております。」などの書き出しにすると、5月らしい初夏の季節を感じる文章になります。
ただし俳句は儀礼的なビジネス礼状の書き出しには不向きです。
5月のお礼はがき例文|主文の書き方とポイント
お礼はがきの主文は具体的に書くのがポイント。たとえば山形県の銘菓・くじら餅をいただいた場合、「このたびはたいへんけっこうな品をいただき…」と書くのではなく「このたびは、たかはしのくじら餅をお届けいただきありがとうございました。久しぶりに郷里の味を楽しむことができました。」というように、具体的な言葉でお礼の気持ちを伝えます。ただし、仕事関係で、儀礼的に品物をいただいた場合は、あまり具体的な内容を書くとかえって不自然な感じになるので、「このたびは、ごていねいな品をお送りいただき、厚くお礼申しあげます。」などとしたほうが無難です。
5月の礼状はがき文例|末文の書き方と結びの挨拶
ビジネス礼状はがきの場合は、結びの時候の挨拶は不要です。「今後とも何とぞお引き立てくださいますようお願い申しあげます。」などと書いて「取急ぎお礼まで。」とまとめます。
プライベートなお礼はがきの場合、5月でしたら、文末は「日中は汗ばむ陽気でも夜には冷え込むこの季節、くれぐれもお身体を大切になさってください。」などの季節の挨拶を入れたあと、「まずは略儀ながらお礼のみにて。」と結べば、初夏らしい結びになります。
5月の結びの言葉●初旬(立夏=りっか〈5月5日ごろ〉まで)…連休明けでお仕事もお忙しいでしょうが、くれぐれもご自愛ください。/ゴールデンウィークの遊び疲れが出るころですね。ご用心のほど。/どうかお健やかに、新緑の季節を満喫なさってください。
●中旬(立夏過ぎから小満前日まで)…さわやかな好季節、ますますのご活躍をお祈りいたします。/過ごしやすい季節とはいえ、ご無理をなさいませんように。/向暑の折から皆様のご健勝をお祈りいたします。
●下旬(小満=しょうまん〈5月21日ごろ〉以降)…季節の変わり目でございます。おからだにご留意ください。/日中は汗ばむ陽気でも夜には冷え込むこの季節、くれぐれもご自愛専一に。/梅雨入りも間近、くれぐれもお身体にお気をつけください。
●中旬(立夏過ぎから小満前日まで)…さわやかな好季節、ますますのご活躍をお祈りいたします。/過ごしやすい季節とはいえ、ご無理をなさいませんように。/向暑の折から皆様のご健勝をお祈りいたします。
●下旬(小満=しょうまん〈5月21日ごろ〉以降)…季節の変わり目でございます。おからだにご留意ください。/日中は汗ばむ陽気でも夜には冷え込むこの季節、くれぐれもご自愛専一に。/梅雨入りも間近、くれぐれもお身体にお気をつけください。
5月の礼状はがき文例|ビジネス・プライベート
5月のはがき礼状の文例を作りました。ビジネスとプライベートの2種類。文面は下記のとおり。仕事関係は、取引先を紹介してもらったお礼(上の印刷画像)。個人的なほうは、知人から出産祝いをいただいたお礼ハガキ礼状です(記事上部の写真)。原稿は横書きですが、縦書きを想定しています。「/」は改行の目安。5月のお礼はがき文面|仕事関係…取引先を紹介してもらった
拝啓 新緑の候、ますますご清栄のこととお慶び申しあげます。/さて、このたびは、貴重な時間をさいていただき、橋本様をご紹介いただきまして、まことにありがとうございました。/お電話まで入れてくださった由、おがけさまで橋本様とお会いすることができました。そして、前川様からのご紹介ならと、お取引を前向きに検討いただけることになりました。/心からお礼申しあげますとともに、全力をあげて努力し、前川様のご好意にお応えしたいと存じます。/いずれ改めてお礼にうかがう所存でございますが、まずはとり急ぎお礼方々ご報告申しあげます。/敬具
5月のお礼はがき文面|個人…出産祝いをいただいたお礼
新緑が目に鮮やかな季節になりました。このたびは、私どもの長女誕生にさいしましては、お心のこもったお祝いをいただきまして、まことにありがとうございました。おかげさまで母子ともに元気でおります。長女には五月(英語でメイ)に生を受けた喜びを込めまして「芽衣」(めい)と命名いたしました。慣れない育児で戸惑う毎日ですが、二人で力を合わせて育児に励んでいこうと思っています。今後ともよろしくご教示ください。なおささやかな内祝いをお送りさせてただきましたので、ご笑納ください。まずは書面にてお礼申しあげます。