ミキの作り方を写真とともに解説します。ミキとは奄美大島に伝わるサツマイモと米を使った伝統的な発酵飲料。腸内環境を整える飲み物として注目を集めています。材料はサツマイモと米と水。簡単に作れます。本記事では、ミキの作り方をはじめ保存方法や賞味期限のほかに飲み方やミキの健康効果などもお伝えします。
ミキの材料と用意するもの
![材料](https://i0.wp.com/phuye.xsrv.jp/cazag/878-1.jpg?w=700&ssl=1)
ミキの材料は◇白米…250グラム◇サツマイモ…50グラム◇水…1リットル◇そのほかに炊飯器・鍋・おろし器・ヘラ・ボウル・保存瓶・ハンドブレンダーを用意します。◆ミキは砂糖を加えて作るのが基本ですが、今回は、砂糖を使わないミキの作り方をご紹介します。甘みがほしい場合は、サツマイモの量を増やしてください。
ミキの作り方
ミキの作り方は 3工程に分かれます。準備段階の「仕込み」。続いて発酵させる「発酵」。最後にミキを飲みやすくするための「仕上げ」。ミキを作るうえでポイントとなるのが「発酵」。あまり発酵させてしまうと甘みが消えて酸味が強くなってしまいます。発酵さえ間違わなければミキは簡単に作れます。
仕込み
![お粥](https://i0.wp.com/phuye.xsrv.jp/cazag/878-2a.jpg?w=700&ssl=1)
炊飯器でお粥を炊きます。ミキを作る場合の米と水との割合は、米250グラムに対して水1リットルが目安。お粥は炊飯器ではなく鍋で炊いてもかまいません。
![サツマイモの皮を向く](https://i0.wp.com/phuye.xsrv.jp/cazag/878-2b.jpg?w=700&ssl=1)
サツマイモを水で軽く洗って皮をむきます。
![サツマイモのアクを抜く](https://i0.wp.com/phuye.xsrv.jp/cazag/878-2c.jpg?w=700&ssl=1)
水をはったボウルに皮をむいたサツマイモを入れ30分ほどさらしてアクを抜きます。
![お粥を冷ます](https://i0.wp.com/phuye.xsrv.jp/cazag/878-2d.jpg?w=700&ssl=1)
炊飯器で炊いたお粥を鍋に移し、よく混ぜながら人肌程度になるまで冷まします。
![サツマイモをすりおろす](https://i0.wp.com/phuye.xsrv.jp/cazag/878-2e.jpg?w=700&ssl=1)
サツマイモをすりおろし器ですりおろしながらお粥に加えます。
![お粥とサツマイモをかき混ぜる](https://i0.wp.com/phuye.xsrv.jp/cazag/878-2f.jpg?w=700&ssl=1)
すりおろしたサツマイモとお粥をかき混ぜます。
![仕込みの完成](https://i0.wp.com/phuye.xsrv.jp/cazag/878-2g.jpg?w=700&ssl=1)
全体がなめらかになるまでしっかりかき混ぜたらミキ作りの仕込みの完成です。
発酵
![鍋](https://i0.wp.com/phuye.xsrv.jp/cazag/878-3a.jpg?w=700&ssl=1)
鍋に蓋をして常温の室内に置いて発酵させます。気温は20度以上を目安に。寒い時期には毛布などで鍋をくるんでください。あまり気温が低いと発酵が進みません。夏の時期でしたらひと晩ほどて発酵します。春や秋かなら二日、冬の時期は三日ほどで発酵してきます。発酵し始めるとブツブツと泡立ってきます。
![発酵したミキ](https://i0.wp.com/phuye.xsrv.jp/cazag/878-3b.jpg?w=700&ssl=1)
上の写真は発酵したミキ(常温で置いて二日目)。ブツブツ泡立ってきているのが分かります。ほのかに甘い発酵臭がします。室内の気温は19度前後でしたので薄手の毛布でくるんでおきました。あまり長く発酵させていると酸味が強くなってきますので、ブツブツと泡立ってきて、ほのかに甘い発酵臭がしてきたら、発酵は打ち切ってください。
仕上げ
![鍋](https://i0.wp.com/phuye.xsrv.jp/cazag/878-4a.jpg?w=700&ssl=1)
発酵したミキをハンドブレンダーでなめらかにします。ハンドブレンダーではなくミキサーにかけてもかまいません。
![完成](https://i0.wp.com/phuye.xsrv.jp/cazag/878-4b.jpg?w=700&ssl=1)
甘酒のようになめらかになったらミキの完成です。
保存の仕方と賞味期間
![保存容器](https://i0.wp.com/phuye.xsrv.jp/cazag/878-5.jpg?w=700&ssl=1)
ミキは蓋付きの保存瓶や保存容器に入れて冷蔵庫で保存します。ミキの発酵が進むと膨張してくるので、瓶や容器に入れるときは少し余裕をみて八分目ほどにしてください。あまり瓶や容器の蓋をきっちり閉めてしまうと、膨張で瓶や容器が破裂するおそれがありますので一日1回は蓋をあけてください。また蓋はゆるめに締めてください。
ミキの賞味期間は冷蔵庫で約2週間。発酵が進んでくると酸味が増してきますので、ほのかな甘みを感じるているうちに飲みきってしまうことをおすすめします。
酸味とは違うすえた臭いや変な味がしたら発酵ではなく腐敗をしているおそれがありますので、飲むのはやめて、廃棄してください。
冷蔵庫で2週間保存したミキの味
![ミキ(冷蔵保存14日目)](https://i0.wp.com/phuye.xsrv.jp/cazag/878-5b.jpg?w=700&ssl=1)
作ったミキを冷蔵庫で保存し、最後の一杯分は残しておいて、2週間後、どんな味になっているか試してみました(上の写真は冷蔵庫で2週間保存したミキ)。すえた臭いや変な味はしなかったので腐敗はしていませんでした。飲んでみると、酸味が増している感じはそれほどなく、ほのかな甘みも残っていました。
とはいえ、作りたてから一週間ぐらいのミキが、いちばん甘みがあって、なめらかさも感じたので、ミキは一週間ぐらいで飲みきるのがいいと思います。
ミキの飲み方
![ミキ](https://i0.wp.com/phuye.xsrv.jp/cazag/878-6.jpg?w=700&ssl=1)
ミキの飲み方はコップに入れてそのまま飲むのが基本。一日に飲む量はとくに決まりはありませんが、整腸作用が強いので、一度にたくさん飲むと、お腹がゆるくなったり、下痢をすることもあります。最初はコップ三分の一から半分程度の量で様子をみながら飲む量を調整していってください。
ミキの味はほんのりと甘く甘酒のような口当たりです。口の中に繊維のようなものが残ることがありますが、サツマイモの繊維ですので、心配いりません。甘さが足りない、甘さがもう少しほしい、という場合は、砂糖かハチミツを足してみてください。
できれば砂糖は使わないほうが発酵食品としてのミキの健康効果をより期待できます。どうしても砂糖を使いたい場合は黒砂糖をおすすめします。
豆乳割りやスムージーにしてもおいしい
![ミキの豆乳割り](https://i0.wp.com/phuye.xsrv.jp/cazag/878-7.jpg?w=700&ssl=1)
ミキは豆乳と割って飲んだり、リンゴや小松菜などといっしょにスムージーにしてもおいしくいただけます。上の写真はミキの豆乳割り。これはなかなかいけます。
シリアルやグラノーラにかけて食べるというアレンジもありますが、実際にシリアルにミキをかけて食べてみたところ正直あまりおいしくありませんでした。あくまでも個人的な感想ですが……。
ミキに含まれている乳酸菌は40度を超えると死滅してしまうので、生きた乳酸菌をそのまま体にとりこむには、加熱せずに、そのまま飲むのがいちばん効果的です。
ミキの健康効果
一般的に言われているミキの効果は、便秘・高血圧・動脈硬化・アトピー・疲労回復・夏バテ予防・免疫力向上……など。ミキを飲むと痩せるという話も聞きますが、今までの食生活や生活習慣を改善することなくミキ飲んでもダイエット効果はありません。またミキは薬ではないので、飲めば病気が治るというものでもありません。この点は注意してください。あくまでもミキは発酵飲料。適量を飲むことで健康効果が期待できるというものです。