8月に書くはがき礼状の文例(ビジネス・プライベート)をご紹介します。◇前文(残暑の候・晩夏の候・立秋の候)◇主文(お礼の言葉)◇末文(厳しい残暑が続いておりますが…)◇結びの言葉(まずはお礼まで)……など、そのまま使えるひな型も用意してあります。
8月のはがき礼状|前文の書き方(ビジネス・個人)
8月に、はがき礼状を書く場合、ビジネス文書でしたら、前文の時候の挨拶には、◇残暑の候◇晩夏の候◇立秋の候◇暮夏の候◇残夏の候◇早涼の候……などを使って「貴社ますますご繁盛のこととお喜び申し上げます」といった言葉を添えます。プライベートなはがき礼状でしたら、8月は「立秋とは名ばかり。うだるような残暑が続いています」「朝夕はだいぶしのぎやすくなってまいりました」「今年の猛暑はいつまで続くのでしょうか」などの季節の挨拶から書きだして、「いかがお過ごしでしょうか」などの言葉を続けます。
はがき礼状の場合、会社関係など改まったものでなければ、冒頭の時候の挨拶は省いてもかまいません。仕事関係でも担当者宛などハガキを送る相手が個人でしたら「●様 このたびはレジャープールの招待券をお送りいただきありがとうございました。」といった書き出しにしても大丈夫です。
時候の挨拶を俳句で代用するのもひとつの方法です。
時候の挨拶を俳句で代用するのもひとつの方法です。たとえば8月でしたら、杉田久女(すぎたひさじょ)の「朝顔の濁り初めたる市の空」(あさがおの にごりそめたる いちのそら)という俳句を使って、「朝顔の濁り初めたる市の空(杉田久女)このたびはごていねいに旅行のお土産をお送りいただきましてありがとうございました。」などの書き出しにすると、8月らしい夏の季節を感じる文章になります。ただし俳句は儀礼的なビジネス礼状の書き出しには不向きです。8月のはがき礼状|主文の書き方とポイント
ハガキ礼状の場合は短く簡潔にまとめて文章を書きます。ポイントは、お礼の言葉を「具体的」に書くこと。品物をもらった場合は「このたびはけっこうな品を頂戴し…」と書くのではなく、「このたびは水羊羹の詰め合わせをお贈りいただき…」というように、いただいた商品名を入れると、相手に感謝の気持ちがより伝わります。そして何よりも重要なのは「ハガキ礼状はその日に出すこと」。品物をいただいた、お世話になった…ビジネスであれ、プライベートであれ、はがき礼状はその日に出すのがポイントです。時機を逸してしまうと「お礼状」の意味もなくなってしまいます。
8月のはがき礼状|末文の書き方と結びの挨拶
末文の結びの挨拶は、改まったビジネス礼状でしたら、時候の言葉は入れずに「今度とも末永くご高配を賜りますよう心よりお願い申し上げます。」などと書いて、「右、とり急ぎお礼まで。」と結びます。あらたまった相手に対しては、8月でしたら「厳しい暑さが続きます。くれぐれもご自愛ください。」などと書いて、「まずは取り急ぎお礼まで。」とまとめます。親しい相手でしたら「今年は夏風邪が流行っているとか。体調には気をつけて。まずはお礼まで。」といった感じで結びます。
8月の結びの言葉…厳しい残暑が続いていますが、/暑さ厳しき折から、くれぐれもご自愛ください。/セミの声がいまだ衰えぬ今日この頃、/ようやく酷暑も盛りを過ぎましたが,/ここに来ての連日の残暑は体にこたえますが、/今年は残暑が長引きそうです。/立秋とはいえしばらくは暑さが続きそうです。/朝夕は暑さもだいぶだいぶやわらいできた気がします。/例年になく急に涼しくなってきました。
8月のはがき礼状|ひな型(ビジネス・プライベート)
8月のはがき礼状のひな型を2種類作りました。ビジネス礼状とプライベートなはがき礼状。文面を下記に示します。ビジネス礼状はレジャープールの招待券をもらったお礼(上の印刷画像)。個人のほうは、涼菓の詰め合わせを贈ってもらった残暑見舞いも兼ねたはがき礼状です。原稿は横書きですが、縦書きを想定しています。8月のお礼はがき文面|ビジネス…招待券をもらったお礼
拝啓 残暑の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は過分のお引き立てを賜り深謝いたしております。さてこのたびは、貴社レジャープールの招待券をいただき、まことにありがとうございました。弊社の社員たちも一度ウォータースライダーに乗ってみたかったと申しております。お盆休みにせびお邪魔させていただきます。ありがとうございました。今度とも変わらぬご支援のほど専心よりお願い申し上げます。まずは略儀ながらお礼まで。敬具
8月のお礼はがき文面|個人…涼菓の詰め合わせをもらった
残暑お見舞い申しあげます。飯島さん。このたびはフルーツゼリーの詰め合わせを贈っていただきありがとうございました。マンゴー・ピーチ・グレープフルーツ…。さっそく冷やしていただきました。さすが銀座の千疋屋。どれも果肉がたっぷりでぜいたくこのうえなし。母も喜んでいました。いつもお心にかけていただき恐縮です。立秋とはいえ今年はまだまだ残暑が続きそうです。くれぐれもご自愛ください。まずはお礼まで。