頭語と結語の組み合わせ|読み方と意味も解説<ビジネス文書>

ビジネス文書で使う結語と頭語の組み合わせ例をまとめました。①一般的な文書…拝啓―敬具②あらたまった場合…恭啓―謹言③急ぎの場合…急啓―早々④前文を省略する場合…前略―草々⑤一般的な返信…拝復―敬具⑥一般的な再信…追啓―敬白――。そのほか読み方や意味・使い方なども解説しています。

 

ビジネス文書|頭語と結語の組み合わせ例

ビジネス文書(頭語と結語) 一般的なビジネス文書の場合、前文は、拝啓・前略・拝復など「頭語」(とうご)をから書き始めて、頭語のあとに時候の挨拶→祝福の挨拶→感謝の言葉を続けます。「拝啓 盛夏の候、貴社ますますご隆盛のこととお喜び申しあげます。平素は何かとお引き立ていただき厚くお礼申しあげます。」というように前文をまとめます。

頭語は末文(まつぶん)の最後に書く「結語」(けつご)と対(つい)にして組み合わせて使います。拝啓は敬具、前略は草々、拝復は敬具など。文書の種類によっては頭語と結語を省略して、いきなり主文(本文)から始めて用件を書く場合もあります。社内文書では頭語は省略して用件から始めるのが原則です。

頭語と結語は、六つを使い分けます。①一般的な往信②あらたまった往信③前文を省略する場合④急ぎの場合⑤一般的な返信⑥一般的な再信――。それぞれの頭語と結語の組み合わせ例は次のとおりです。
  • 一般的な往信…拝啓―敬具/拝呈―敬白/啓上―拝具
  • あらたまった往信…恭啓―謹言/謹呈―敬白/粛啓―謹白
  • 前文を省略する場合…前略―草々/冠略―早々/略啓―不一
  • 急ぎの場合…急啓―草々/急呈―敬具/急白―拝具
  • 一般的な返信…拝復―敬具/復啓―敬白/謹復―拝具
  • 一般的な再伸…再啓―敬具/追啓―敬白/再呈―拝具
往信(おうしん)とはこちらから手紙を出す場合。返信とは受け取った手紙への返事。再信とは重ねて返事を書く場合。

頭語と結語の読み方

頭語の読み方…拝啓(はいけい)拝呈(はいてい)啓上(けいじょう)謹啓(きんけい)謹呈(きんてい)謹白(きんぱく)恭啓(きょうけい)粛啓(しゅくけい)再啓(さいけい)再呈(さいてい)追啓(ついけい)前略(ぜんりゃく)冠省(かんしょう)略啓(りゃくけい)急啓(きゅうけい)急呈(きゅうてい)急白(きゅうはく)拝復(はいふく)拝答(はいとう)復啓(ふくけい)謹復(きんぷく)謹答(きんとう)

結語の読み方…敬具(けいぐ)拝具(はいぐ)拝答(はいとう)謹言(きんげん)敬白(けいはく)頓首(とんしゅ)再拝(さいはい)早々(そうそう)草々(そうそう)不一(ふいつ)以上(いじょう)不尽(ふじん)不備(ふび)

 

頭語の結語の意味

頭語(とうご)は起首(きしゅ)・起筆(きひつ)とも呼ばれ、結語(けつご)は結尾(けつび)・留め書き(とめがき)などとも呼ばれます。

頭語に使われる「拝啓」の「拝」は「つつしんで」の意味。「啓」は「申しあげます」の意味。拝啓とは「つつしんで申しあげます。」の意味になります。結語に使われる「敬具」の「具」は「述べる」の意味。敬具とは「つつしんで申し述べました。」という意味になります。

そのほか、謹啓は謹(つつし)んで申しあげます、前略は前文の省略をお許しください、急啓は取り急ぎ申しあげます、拝復は謹んで拝見いたしました、という意味になります。頭語全体の意味は、手紙の冒頭に書くので「こんにちは」「はじめまして」にあたる言葉で、結語全体は「さようなら」「失礼します」にあたる言葉になります。

頭語と結語の位置と例文

頭語は、冒頭部分の行頭に置きます。原則としては「一字下げ」(一文字分あけて書き出すこと)はしません。結語の位置は、末文の最後の下になりますが、その部分に余白がない場合は、次の行の末尾に書きます。結語と頭語の位置が分かるように例文(支払日の変更通知)を作りましたので参考にしてください。
 
2021年9月13日

山本製版越谷支店 御中
足立エーサイ商事株式会社
経理部長 増田俊夫

支払日変更についてのお願い

拝啓 向暑の候、貴店ますますご繁栄のこととお喜び申しあげます。平素は格別のご愛顧をいただき、厚くお礼申しあげます。

 さて、弊社の支払日につきましては、これまで毎月20日〆、翌月末支払いでしたが、2021年11月から毎月20日〆、翌々月10日支払いとさせていただきたく、なにとぞご了承のほど申しあげます。

 今後ともいっそうのご愛顧のほどお願い申し上げます。

 以上とり急ぎお願いまで。
敬具

 

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