熱中症の発生場所で二番目に多いのは道路。一番多い場所は…

2015年の5月から9月までの5か月間、熱中症で救急搬送された人の数は5万5,852人(消防庁調べ)。そして熱中症の発生場所で二番目に多かったところは道路・駐車場で全体の17パーセント。熱中症になった人のもっとも多かった場所はナント室内。およそ4割近くが家の中で熱中症にかかっているんです――

 

熱中症の発生場所でいちばん多いのは室内

日差し 熱中症の発生場所、いちばん多いのは室内。続いて道路や駐車場。三番目に多かったのは屋外での作業中で全体の約12パーセント、四番目が通勤途中で9パーセント、五番目が学校で3パーセント…(「熱中症患者速報」(国立環境研究所)より)

最近は、夏本番を迎える8月にとどまらず、6月・7月の梅雨時から熱中症による救急搬送の件数が増加しています。でもこれは氷山の一角。ひとことで熱中症といってもどんな症状が起こるのか? 意外と知られていないのが現状。はたまた自分は大丈夫と思っている人も多く見受けられます。

いっぽうで「あれは熱中症だったかも…」という経験をした人もけっこういらっしゃいます。

「家のお風呂の掃除をしていたらクラクラしてきた」「洗濯をしているときにめまいと吐き気がしてきた」「真夏日にバスに乗っていたらクラクラしてきて冷や汗が出て吐き気がした」「真夏の蒸暑い体育館の中でママさんバレーの試合中に足がつって具合が悪くなった」などなど。

家の中にいても安心とはいえません。

クーラー このように、今思えばあれは熱中症だったかも…あなたもそんな経験をしたことがあるかもしれませんね。

あなたの健康を脅かす危険のある熱中症。もっとも多い発生場所は屋外ではなく屋内というデータが示しているように、家の中にいれば安心とはいえないわけです。熱中症はじわじわ進行するため、蒸暑い外で過ごしたあと、数時間たってから室内で発症することもあるんです。

とくに夏場、西日が当たる部屋は高温になりがち。室内の温度をチェックし、必要であればクーラーを使いましょう。

家の中でいちばん危険な場所はお風呂場

そして、家の中でもっとも危険な場所があるんです。熱中症を発症すると命を落としかねない場所。それはお風呂場。風呂こそ危険な場所なんです。

浴槽で体が温まって、体温が上がりすぎて脱水も進むと、熱失神(ねつしっしん)といって、血圧の低下が起きて意識を失ってしまう危険があります。熱失神を起こすと、下手をすれば浴槽の中で溺れて死亡する症例も少なくありません。

お風呂で熱中症になり、意識を失ってしまうと、死に至る危険が高まります。夏場はお風呂のお湯の温度を低くし、長風呂は控えるようにしましょう。

熱中症予防のポイント

 

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