1月21日は杉田久女の命日。代表作と杉田久女の俳句を30作品厳選

1月21日は杉田久女(すぎたひさじょ)の命日です。女流俳人の先駆者でもある杉田久女の命日(1月21日)は、久女忌(ひさじょき)と呼ばれ、俳句では冬の季語にもなっています。杉田久女が詠んだ俳句を30作品厳選。読み仮名付きでご紹介します。手紙やはがきの書き出しや時候の挨拶としても使えます。ちみに杉田久女の代表作ともいえる有名な俳句は「朝顔や濁り初めたる市の空」「花衣ぬぐやまつはる紐いろいろ」「紫陽花に秋冷いたる信濃かな」――

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杉田久女について

1月21日は、大正から戦前にかけて活躍した女流俳人の先駆者・杉田久女の命日です。杉田久女の読み方は「すぎたひさじょ」。明治23年(1890年)5月30日に、鹿児島県鹿児島市に生まれ、昭和21年(1946年)1月21日、56歳で病没。死因は栄養障害による腎臓病の悪化。誕生日は5月30日、命日は1月21日。杉田久女の生涯を描いた田辺聖子の実録小説『花ごろもぬぐやまつわる・・・わが愛の杉田久女』(1987年)も有名。

杉田久女の命日は久女忌とも呼ばれ俳句では冬の季語

俳句では、杉田久女の命日(1月21日)は、「久女忌」(ひさじょき)と呼ばれ、冬の季語になっています。杉田久女の命日を季語にして詠まれた俳句には、●久女忌や葦からまりし沼の底(ひさじょきや あしからまりし ぬまのそこ)白井薔薇(しろいばら)●久女忌の箪笥の底の晴着かな(ひさじょきの たんすのそこの はれぎかな)船田美鈴(ふなだみすず)――などがあります。

杉田久女の代表作ともいえる有名な俳句

杉田久女の代表作ともいえる有名な俳句は、●朝顔や濁り初めたる市の空(あさがおや にごりそめたる いちのそら)●花衣ぬぐやまつはる紐いろいろ(はなごろも ぬぐやまつわる ひもいろいろ)●紫陽花に秋冷いたる信濃かな(あじさいに しゅうれいいたる しなのかな)――この三句です。

あとは好みにもよりますが、●谺して山時鳥ほしいまま(こだまして やまほととぎす ほしいまま)●張りとほす女の意地や藍浴衣(はりとおす おんなのいじや あいゆかた)●思ひつゝ草にかがめば寒苺(おもいつつ くさにかがめば かんいちご)――などの俳句が私は好きです。

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杉田久女が詠んだ季節の俳句<30作品>

杉田久女が詠んだ有名な俳句を季節ごとに◇春◇夏◇秋◇冬◇新年――の中から全部で30作品を選りすぐりました。●季語(読み方)…俳句(ふりがな)という形で記してあります。手紙やはがきの書き出しや時候の挨拶文などにも使えます。

杉田久女が詠んだ春の俳句

●木の芽(このめ)…今掃きし土に苞ぬぐ木の芽かな(いまはきし つちにほうぬぐ このめかな)●日永(ひなが)…のぞき見ては塀穴ふさぐ日永かな(のぞきみては へいあなふさぐ ひながかな)●花衣(はなごろも)…花衣ぬぐやまつはる紐いろいろ(はなごろも ぬぐやまつわる ひもいろいろ)

●桜貝(さくらがい)…身の上の相似て親し桜貝(みのうえの あいにてしたし さくらがい)●仏生会(ぶっしょうえ)…ぬかづけばわれも善女や仏生会(ぬかづけば われもぜんにょや ぶっしょうえ)●囀る(さえずる)…丹の欄にさへづる鳥も惜春譜(にのらんに さえずるとりも せきしゅんふ)

杉田久女が詠んだ夏の俳句

浴衣

●河鹿(かじか)…河鹿きく我衣手の露しめり(かじかきく われころもでの つゆしめり)●時鳥(ほととぎす)…谺して山時鳥ほしいまま(こだまして やまほととぎす ほしいまま)●羅(うすもの)…羅に衣通る月の肌かな(うすものに そとおるつきの はだえかな)

●浴衣(ゆかた)…張りとほす女の意地や藍浴衣(はりとおす おんなのいじや あいゆかた)●金魚(きんぎょ)…童話よみ尽くして金魚子に吊りぬ(どうわよみ つくしてきんぎょ こにつりぬ)●夜光虫(やこうちゅう)…夜光虫古鏡の如く漂へる(やこうちゅう こきょうのごとく たただよえる)

杉田久女が詠んだ秋の俳句

●墓参(ぼさん)…城山の桑の道照る墓参かな(しろやまの くわのみちてる ぼさんかな)●朝顔(あさがお)…朝顔や濁り初めたる市の空(あさがおや にごりそめたる いちのそら)●不知火(しらぬい)…不知火の見えぬ芒にうづくまり(しらぬいの みえぬすすきに うずくまり)●葛(くず)…相寄りて葛の雨きく傘ふれし(あいよりて くずのあめきく かさふれし)

●ちちろ虫(ちちろむし)…粥すする匙の重さやちちろ虫(かゆすする さじのおもさや ちちろむし)●秋海棠(しゅうかいどう)…病める手の爪美しや秋海棠(やめるての つめうつくしや しゅうかいどう)●秋冷(しゅうれい)…紫陽花に秋冷いたる信濃かな(あじさいに しゅうれいいたる しなのかな)●九月尽(くがつじん)…雨降れば暮るる速さよ九月尽(あめふれば くるるはやさよ くがつじん)

杉田久女が詠んだ冬の俳句

冬苺

●寄鍋(よせなぺ)…寄鍋やたそがれ頃の雪もよひ(よせなべや たそがれごろの ゆきもよい)●降誕祭(こうたんさい)…雪道や降誕祭の窓明り(ゆきみちや こうたんさいの まどあかり)●隙間風(すきまかぜ)…ほのゆるる閨のとばりは隙間風(ほのゆるる ねやのとばりは すきまかぜ)

●ショール…身にまとふ黒きショールも古りにけり(みにまとう くろきしょーるも こりにけり)●寒独活(かんうど)…寒独活に松葉掃き寄せ囲ふなり(かんうどに まつばはきよせ かこうなり)●寒苺(かんいちご)…思ひつゝ草にかがめば寒苺(おもいつつ くさにかがめば かんいちご)

杉田久女が詠んだ新年の俳句

●初句会(はつくかい)…松とれし町の雨来て初句会(まつとれし まちのあめきて はつくかい)●若菜摘(わかなつみ)…草の戸に住むうれしさよ若菜摘(くさのとに すむうれしさよ わかなつみ)●松の内(まつのうち)…松の内社前に統べし舳かな(まつのうち しゃぜんにすべし へさきかな)●小松引(こまつびき)…雪嶺の襞濃く晴れぬ小松曳(ゆきみねの ひだこくはれぬ こまつびき)

与謝蕪村の命日日野草城の命日

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