秋の二十四節気・霜降(そうこう)の時期(10月23日頃から11月6日頃)に手紙やはがきに使える季節の挨拶を七十二候◇第52候・霜始降(10月23日頃から10月27日頃)◇第53候・霎時施(10月28日頃から11月1日頃)◇第54候・楓蔦黄(11月2日頃から11月6日頃)――ごとに、季語をまじえて解説していきます。
二十四節気<霜降>七十二候(10月23日ごろ~11月6日ごろ)
霜降。読み方は「そうこう」。秋も終わりに近づき霜が降りるころのこと。冬がすぐそばまで来ている気を感じる季節でもあります。暦の上で霜降というと、10月23日ごろから次の二十四節気(にじゅうしせっき)の立冬(りっとう)前日まで、10月23日頃から11月6日頃までの期間をいいます。
霜降の時期を三つに分けた七十二候(しちじゅうにこう)では、初候(10月23日頃から10月27日頃)は霜始降(しもはじめてふる)。次候(10月28日頃から11月1日頃)は霎時施(こさめときどきふる)。末候(11月2日頃から11月6日頃)は楓蔦黄(もみじつたきばむ)と読みます。
二十四節気の霜降の時期(10月23日頃から11月6日頃)、手紙やはがきの時候の挨拶に七十二候を入れると季節感のある書き出しになります。以下、10月下旬から11月上旬の手紙やはがきに使える季節の挨拶文例を紹介します。
霜降・初候(霜始降)10月23日ごろ~10月27日ごろの時候の挨拶
霜始降。読み方は「しもはじめてふる」。霜が降り始めるころという意味。昔は霜は雪と同じように空から降ってくると思われていたので「降る」という表現が使われました。二十四節気の霜降・初候、七十二候の第52候にあたります。新暦では、10月23日ごろから10月27日ごろまで。この時期(霜降・初候)に使える季語は、十三夜(じゅうさんや)・栗名月(くりめいげつ)・豆名月(まめめいげつ)・後の月(のちのつき)ホッケ・とんぶり・ホウキギ・紫式部(むらさきしきぶ)・ヒヨドリ・霜降(そうこう)・読書週間など。
10月23日頃から10月27日頃に使える時候の挨拶文例…霜始降の候、/暦の上ではもう霜の降りる季節となりました。/ムラサキシキブの実が紫に染まりはじめました。/ヒヨドリの鳴き声が秋の終わりを告げる今日この頃、/霜降を過ぎ、そろそろ熱燗が恋しくなってきました。/読書週間が始まりました。
霜降・次候(霎時施)10月28日ごろ~11月1日ごろの時候の挨拶
霎時施。読み方は「こさめときどきふる」。「しぐれときどきほどこす」とも読みます。通り雨(時雨=しぐれ)が多くなるころという意味です。秋の終わりを告げる合図でもあります。二十四節気の霜降・次候、七十二候の第53候にあたります。新暦では、10月28日ごろから11月1日ごろまで。この時期(霜降・次候)の季語は、時雨(しぐれ)・初時雨(はつしぐれ)・キンキ・山芋・初恋の日(10月30日)・ハロウィーン・宇和津彦神社秋祭り(うわつひこじんじゃあきまつり)など。宇和津彦神社秋祭りは、愛媛県の宇和島で毎年10月28日29日に行なわれるお祭り。巨大な赤い牛鬼(うしおに)や八鹿踊り(やつしかおどり)などが見所です。
10月28日頃から11月1日頃に使える季節の挨拶文例…霎時施の候、/キンキの美味しい季節になりました。/初時雨が秋の終わりを告げる今日この頃/山芋の旬の季節となりました。/街はハロウィーン一色に染まっています。/秋鮭のおいしい季節になりました。/日増しに秋が深まってきました。いかがお過ごしですか?/
霜降・末候(楓蔦黄)11月2日ごろ~11月6日ごろの時候の挨拶
楓蔦黄。読み方は「もみじつたきばむ」。「もみじつたきなり」とも読みます。紅葉(もみじ)や蔦(つた)が色づくころという意味。暦の上での秋はここで終わりを告げます。二十四節気の霜降・末候、七十二候の第54候にあたります。新暦では、11月2日ごろから11月6日ごろまで。この時期(霜降・末候)に使える季語は、山粧う(やまよそおう)・カワハギ・サツマイモ・紅葉(もみじ)・楓(かえで)・桜紅葉(さくらもみじ)・柿紅葉(かきもみじ)・文化の日・弥五郎どん祭り(やごろうどんまつり)など。弥五郎どん祭りは、毎年11月3日に鹿児島県の曽於市大隅町(そおし・おおすみちょう)で行なわれるお祭り。4メートル85センチの弥五郎どんが町を練り歩きます。
11月2頃から11月6日頃に使える時候の挨拶文例…楓蔦黄の候、/山粧う季節になりました。/今年も文化勲章受章者のニュースを聞く時節になりました。/菊の花が今を盛りと咲く今日この頃、/カワハギの美味しい季節になりました。/街路樹が黄色に染まっています。/秋も深まり、日が短くなってまいりました。
霜降の時候の挨拶を入れた送別会の案内はがき例文
寿退社の送別会の案内はがきを作りました。はがきを出すのは10月下旬(10月25日ごろ)。二十四節気は霜降。七十二候では霜降の初候・霜始降(しもはじめてふる)にあたります。案内はがきの文面は以下のとおり。印刷は縦書きです(上記写真)
霜始降の候、いかがお過ごしでしょうか。さて、このたび左記の場所と日程で、十一月に寿退社をする千葉さんの送別会を花畑センター時代のスタッフで行なうことになりました。場所は谷塚駅東口から徒歩約八分の鳥忠。日程…十一月十九日(土)時間…午後六時から午後八時。参加費は五千円。千葉さんのお祝い代を含みます。千葉さんを囲んで楽しいひとときを過ごしましょう。ぜひご出席ください。まばすご案内まで。