夏に花を咲かせている雑草を写真に撮って観察。夏休みの自由研究としてまとめました(小学生の高学年向き)。ヒマワリやアサガオなど誰でも知っている夏の花ではなく、見過ごされがちな雑草をテーマにしているところがポイントです。「雑草の観察」や「草花の観察」というテーマで夏休みの自由研究を考えているお子さまには、まとめ方の参考になるかと思います。丸写ししなければアレンジして使ってもかまいません。
本記事に掲載している自由研究と注意事項
本記事に掲載している自由研究は「夏の時期に花を咲かせている雑草」についてまとめたものです(小学生の高学年を想定)。埼玉県越谷市にある県民健康福祉村に実際に出向いて観察しました。掲載している写真もすべて県民健康福祉村で撮影したものです。あくまでも夏休み自由研究のまとめ方の実例ですので、そのまま使うのではなく、アレンジして自分の言葉に置き換えるなどして使ってください。丸写しやコピペは厳禁。
利用は個人使用に限ります。ブログやホームページに転用したりメルマガやPDFファイルで再利用するのは禁止します。また本記事の写真や画像の無断使用やブログなどでの転用もいっさい禁じます。
1:はじめに

2:夏休みに県民健康福祉村で花を咲かせていた雑草

2-1:ヘクソカズラ

ヘクソカズラの別名は「ヤイトバナ」(灸花)。「やいと」(灸)とは「お灸の痕」(おきゅうのあと)のこと。外側が白くて中心が赤紫色という色と形がお灸のあとと似ていることからこの名が付きました。そのほか「サオトメバナ」(早乙女花)とも呼ばれています。「早乙女」(さおとめ)とは、田植えをする未婚の女性のこと。田植えをする女性がかぶる笠(かさ)の形と色合いに似ていることから「サオトメバナ」という名前が付けられました。ヘクソカズラの花言葉は「人嫌い」「誤解を解きたい」など。
2-2:タケニグサ

タケニグサの名前の由来は、茎の中が空洞で竹に似ているから「竹似草」、または竹といっしょに煮ると竹が柔らかくなることから「竹煮草」という名前が付きました。そのほか、風に揺られると人がささやくような音がすることから「囁草」(ささやきぐさ)とも呼ばれています。タケニグサの花言葉は「素直」
2-3:カタバミ

カタバミの名前の由来は、葉や茎をかむと酸っぱいことから「酢漿草」という漢字が当てられました。「酢草」(すぐさ)とも呼ばれます。また、3枚ある葉っぱの片方(かたほう)が食べられたように欠けて見えることから「片喰」や「傍食」という漢字も当てられています。夜になると葉っぱをスズメのように小さくたたむことから「雀の袴」(すずめのはかま)という別名もあります。カタバミの花言葉は「輝く心」
2-4:シロツメクサ

シロツメグサの由来は、江戸時代に、オランダからガラス製品が箱詰めされて運ばれたさいに、シロツメグサがクッションがわりの詰め物として利用されたことから「白詰草」の名が付きました。シロツメグサの花言葉は「幸運」「約束」「私を思ってください」なと。
2-5:アカツメクサ

もともとはヨーロッパが原産。明治時代に牧草として日本に持ち込まれて野生化したものです。アカツメグサはデンマークでは「国花」(こっか)になっています。アカツメグサの花言葉は「勤勉」(きんべん)「実直」(じっちょく)「豊かな愛」(ゆたかなあい)「少女の愛」(しょうじょのあい)など、いろいろな説があります。
2-6:ヒメジョオン

春から初夏にかけて(4月から6月ごろに)咲くヒメジョオンと似た花はハルジオンです。花の色も形も大きさもヒメジョオンとハルジオンはよく似ているので間違われることが多いです。ヒメジョオンは「柳葉姫菊」(やなぎばひめぎく)や「鉄道草」(てつどうぐさ)などと呼ばれることもあります。ヒメジョオンの花言葉は「素朴」(そぼく)「清楚」(せいそ)など。
2-7:ツユクサ

昔は、この花の汁をこすりつけて布を染めたことから(色がよく着〈つ〉くので)「着草」(つきくさ)と呼ばれていました。『万葉集』では「月草」(つきくさ)の名で呼ばれ、古くから日本人に親しまれてきた花のひとつです。ツユクサは別名も多く、蛍草(ほたるぐさ)藍花(あいばな)青花(あおばな)移草(うつしぐさ)鴨頭草(つきくさ)縹草(はなだぐさ)帽子花(ぼうしばな)などと呼ばれています。ツユクサの花言葉は「尊敬」「変わらぬ思い」「なつかしい関係」など。
2-8:ヒルガオ

ヒルガオは、古くから日本人に親しまれている花のひとつで、万葉集では「容花」(かほばな)の名で詠(うた)われています。「高円(たかまど)の/野邊(のべ)の容花(かほばな)/面影(おもかげ)に/見えつつ妹(いも)は/忘れかねつも」大伴家持(おおとものやかもち)。ヒルガオの花言葉は「絆」(きずな)「なごやか」「やさしい感情」など。
2-9:ノゲシ

花の名前に「ケシ」が付いていますが、ケシと葉が似ているだけで、ケシの仲間(ケシ科)ではありません。高さは1メートルぐらいになります。ノゲシには「春の野芥子」(ハルノノゲシ)や「芥子薊」(ケシアザミ)などの別名があります。ノゲシの花言葉は「幼なじみ」「間違えてはイヤ」など。
2-10:イヌタデ

イヌタデは古くから「アカマンマ」の名で親しまれてきました。昔は、ままごと遊びで、イヌタデを赤飯に見立てて使ったことから「赤いご飯→赤いマンマ→アカマンマ」と呼ばれるようになった、と言われています。赤のまんま(アカノマンマ)とも呼ばれます。イヌタデの花言葉は「あなたの役に立ちたい」
3:まとめ

今回、県民健康福祉村で夏休みに咲いていた雑草を観察して、いちばん興味をもったのは「ヘクソカズラ」です。こんな可愛そうなな名前を付けられてしまって……。人間の世界だったら、こんなあだ名を付けられたら「いじめ」です。ヘクソカズラにも「ヤイトバナ」とか「サオトメバナ」という名前があるので、ちゃんとした名前で呼んであげようと思います。
この自由研究の実例(夏休みに花を咲かせていた雑草の観察)は小学生の高学年を想定しています。文章に使っている漢字は、学年に応じてひらがなにしたり、ひらがなの箇所を漢字にしたり、適宜、アレンジしてください。また、花の写真を使うのではなく、花ごとに押し花を作って載せても面白い自由研究に仕上がります。