3月に書くはがき礼状の例文(ビジネス・プライベート)をご紹介します。◇書き出し(早春の候・初春の候・春暖の候)◇主文(お礼の言葉)◇末文(あと少しで桜もほころぶようです。お元気でご活躍ください。)◇結びの挨拶(まずはお礼まで。)……など、そのまま使える文章にまとめてあります。仕事関係は「定年退職する世話になった人へのお礼はがき」。個人のほうは「送別会を開いてもらったお礼はがき」のひな型を作ってあります。
3月の礼状はがき例文|前文の書き方(ビジネス・個人)
3月に、はがき礼状を書く場合、ビジネス関係でしたら、前文の書き出しは、◇早春の候◇初春の候◇春暖の候◇浅春の候◇春分の候◇解氷の候――などを使って「御社ますますご隆昌のこととお喜び申し上げます」といった挨拶の言葉を続けます。個人的なはがき礼状でしたら、3月は「桃のつぼみもふくらんで、春の訪れを告げております。」「花の便りも聞かれる季節になりました。」「桜前線も日に日に北上してまいりました。」などの時候の挨拶から始めて「つつがなくお過ごしでしょうか。」といった言葉を添えます。
俳句を書き出しに使って時候の挨拶にするのもひとつの方法
俳句を書き出しに使って時候の挨拶にするのもひとつの方法です。たとえば3月でしたら、服部嵐雪(はっとりらんせつ)の「梅一輪一輪ほどの暖かさ」(うめいちりん いちりんほどの あたたかさ)という俳句を使って、「梅一輪一輪ほどの暖かさ(服部嵐雪)このたびは私どもの長女出生にあたりまして、お心のこもったお祝いをいただきまして、ほんとうにありがとうございました。」などの書き出しにすると、春の訪れを感じさせる文章になります。ただし儀礼的なビジネス礼状には不向きです。3月のお礼はがき例文|主文の書き方とポイント
お礼はがきの主文は具体的に書くのがポイントですが、就職祝いなどで現金をいただいた場合は、「このたびは過分な就職祝いをいただきまして、ありがとうございました。ちょうだいしたお祝いで電子手帳を購入しました。お心遣い、深く感謝しております。」といった感じて、いただいたお祝いの具体的な使い道を添えると、相手に感謝の気持ちがより伝わります。会社同士の関係で、品物を受け取った場合は、具体的な内容はあまり書かずに、「このたびは、ごていねいな品をお贈りいただき、まことにありがとうございました。いつもお心にかけていただき恐縮に存じます。」などと定型文を使ったほうが無難です。そしてその日のうちに投函する。これがポイントです。
3月の礼状はがき文例|末文の書き方と結びの挨拶
ビジネス礼状はがきの場合は、結びに季節の挨拶は不要です。「今後とも倍旧のご鞭撻を賜りたく専心よりお願い申しあげます。」などと書いて、「まずは略儀ながらお礼まで。」とまとめます。プライベートなお礼はがきの場合、3月でしたら、文末は「桜の便りもすぐそこまで届いています。さらなるご活躍をお祈りいたします。」といった季節の挨拶を入れたあと、「とり急ぎお礼まで。」と結べば、季節を感じる結びになります。
3月の結びの言葉●初旬(啓蟄〈3月6日ごろ〉まで)…春寒の折からくれぐれもご自愛ください。/まだまだ春とは名ばかり。風邪などひかれませんよう、おからだにお気をつけください。/寒さももう少しの辛抱です。お身体大切に。
●中旬(啓蟄過ぎから春分前日まで)…春光を受けてますますのご活躍をお祈りしております。/暖かかったり寒かったり、なにかと体調を崩しやすい時節です。風邪など召されませんようご自愛専一に。/春の日差しのもと、お健やかにお過ごしください。
●下旬(春分以降)…あと少しで桜もほころぶようです。お元気でご活躍ください。/お彼岸を過ぎたというのに朝夕は冷え込みます。油断大敵。くれぐれもご自愛ください。/新社会人としての活躍を期待しています。
●中旬(啓蟄過ぎから春分前日まで)…春光を受けてますますのご活躍をお祈りしております。/暖かかったり寒かったり、なにかと体調を崩しやすい時節です。風邪など召されませんようご自愛専一に。/春の日差しのもと、お健やかにお過ごしください。
●下旬(春分以降)…あと少しで桜もほころぶようです。お元気でご活躍ください。/お彼岸を過ぎたというのに朝夕は冷え込みます。油断大敵。くれぐれもご自愛ください。/新社会人としての活躍を期待しています。
3月の礼状はがき文例|ビジネス・プライベート
3月のはがき礼状の文例を作りました。ビジネスとプライベートの2種類。文面は下記のとおり。仕事関係は、定年退職する世話になった人へのお礼(上の印刷画像)。個人的なほうは、送別会を開いてもらったお礼ハガキ礼状です(記事上部の写真)。原稿は横書きですが、縦書きを想定しています。「/」は改行の目安。3月のお礼はがき文面|仕事…定年退職する世話になった人へ
拝啓 桜前線もしだいに北上してまいりました。お変わりなくお過ごしのことと存じます。/さて、このたびは無事定年の日をお迎えになるとのこと、おめでとうございます。まずはお疲れさまでした。/これまで中山様にいただいたご指導の数々、ひとつひとつが私のかけがえのない財産となっております。ほんとうにありがとうこざいました。/落ち着きましたらまたぜひお目にかかりたいと存じます。これからの中山様のますますのご活躍をお祈りしております。/まずは書中にてお礼とお祝いを申しあげます。/敬具
3月のお礼はがき文面|個人…送別会を開いてもらったお礼
目つむれば若き我あり春の宵(高浜虚子)/昨夜は私のために心あたたまる送別会を開いてくださってありがとうございました。入社当時よく通った花水木で気心知れたみなさんと最後のひとときを過ごせたことは終生忘れません。/五十歳を機に会社を飛び出すことは不安もありますが、自分の思い描く人生を過ごすのもまた楽しみでもあります。/餞別にいただいたコーヒーメーカーは仕事場に置いて、ケニアを飲みながらパソコンに向かおうと思います。/末ながらみなさんのますますのご活躍をお祈りしています。/まずはとり急ぎお礼まで