4月15日の季語と俳句。雉なくや彼の梅わかの涙雨…他

4月15日にふさわしい季語と俳句をより抜きました。●海棠…楊貴妃の化粧道具や海棠花(政岡子規)●梅若忌…梅若忌日も暮れがちの鼓かな(飯田蛇笏)●木の芽和え…木の芽和え和厨に酢の香ゆきわたり(辻桃子)――全24句。自治会通信やお知らせ文などの挨拶文にお使いください。4月15日は俳人・藤田湘子(ふじたしょうし)の命日(湘子忌)なので、藤田湘子の俳句も紹介しています。

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海棠(かいどう)

海棠 海棠(かいどう)とは、枝は紫色で垂れ下がり、四月ごろ、紅色の花が下向きに咲くバラ科の落葉小高木。実は丸く、黄褐色に熟します。正式名は花海棠(はなかいどう)。原産国は中国。唐の玄宗(げんそう)皇帝が、酔って眠る楊貴妃をハナカイドウにたとえたように、昔から美人の代名詞として使われるほど美しい花とされています。

楊貴妃の化粧道具や海棠花(政岡子規)/海棠や白粉に紅をあやまてる(与謝蕪村)/海棠や陪審廷の廊の庭(鈴木花蓑)/海棠や虹の瞼の重き時(浜田酒堂)/海棠を覗ける耳のあらはなり(加藤秋邨)/海棠や旅籠の名さへ元酒屋(水原秋櫻子)

梅若忌

4月15日(旧暦3月15日)は、室町時代に作られた能の謡曲「隅田川」に登場する梅若丸(うめわかまる)の命日(梅若忌)。梅若丸は、京都の貴族の子で、人買いにさらわれ、連れ回されたのちに隅田川のほとりで病死したとされる伝説上の人物です。

梅若丸の忌日には、夭折した梅若丸を悼んで天が雨を降らせるといわれています。これを梅若の涙雨(うめわかのなみだあめ)といいます。梅若塚のある東京都墨田区の木母寺(もくぼじ)では、毎年、4月15日、梅若丸の命日供養が行なわれます。

梅若忌日も暮れがちの鼓かな(飯田蛇笏)/雉なくや彼の梅わかの涙雨(小林一茶)/鳩齢の眼は濡れ易し梅若忌(富安風生)/鉦たゝく盲の父や梅若忌(高野素十)/梅若忌夢にも人の会ひがたき(岩田由美)/川あれば舟ありいまに梅若忌(岡本 眸)



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湘子忌

4月15日は、俳人・藤田湘子(ふじたしょうし)の命日です(湘子忌)。大正15年(1926年)1月11日生れ。平成17年(2005年)4月15日歿。享年79 。現代俳句の可能性を追求する先鋭的な活動の先頭に立ち、3年間一日10句を作って発表することに挑戦して達成するなど、話題を呼びました。

藤田湘子の代表的な俳句…●あめんぼと雨とあめんぼと雨と/●愛されずして沖遠く泳ぐなり/●七五三水の桑名の橋わたる/●あちこちにふえし才女や葱坊主/●天山の夕空も見ず鷹老いぬ/●けむり吐くような口なり桜鯛/●揚羽より速し吉野の女学生●筍や雨粒ひとつふたつ百

木の芽和え(きのめあえ)

木の芽和え 木の芽和え(きのめあえ)とは、サンショウの若芽をすりつぶして白味噌に混ぜ、タケノコ・イカ・ウドなどと和えた料理。独特の香りと刺激が春の訪れを感じさせてくれる一品です。厳密には「きのめ」は山椒(さんしょう)の芽のことで、「このめ」は一般の木の芽のことをいいますが、実際には、山椒の若芽を使っても「このみあえ」と呼ばれたりもしています。

アパートがつひの棲家か木の芽和え(鈴木真砂女)/木の芽和え料理の本を手にもちて(館野睦美)/木の芽和え和厨に酢の香ゆきわたり(辻桃子)/木の芽和なりとて祖母の出番かな(清水萌)/民宿の丼盛りや木の芽和え(高橋涼)/木の芽和えに雨意ひえびえと到りけり(嶋田青峰)

4月15日の日記

虹だんご軒先の藤棚

4月15日。虹だんごの藤棚が見ごろを迎えた。店内で、団子を食べながらのんびと藤棚越しに大聖寺の参道を眺めていたら眠くなってきた。晩春のこの時期、眠りに誘われるのは、田んぼで鳴いている蛙(かえる)たちが人の目を借りるからだ、という俗説があるそうな。これを蛙の目借時(かわずのめかりどき)と呼び、春の季語にもなっている。4月15日。今日の季語は蛙の目借時。

水いとゞうまし蛙の目かり時(増田龍雨)

4月13日の季語と俳句4月17日の季語と俳句

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