二十四節気<立夏>七十二候と時候の挨拶文(5月5日~5月20日)

5月の二十四節気・立夏(りっか)の時期(5月5日頃から5月20日頃)に手紙やはがきに使える時候の挨拶を七十二候◇第19候・蛙始鳴(5月5日頃から5月9日頃)◇第20候・蚯蚓出(5月10日頃から5月14日頃)◇第21候・竹笋生(5月15日頃から5月20日頃)……ごとに、季語をまじえて解説していきます。

 

二十四節気<立夏>七十二候(5月5日ごろ~5月20日ごろ)

シャクナゲ 立夏。読み方は「りっか」。意味は、しだいに夏めいてくる=夏の気が立ち始めるころのこと。新暦の5月5日ごろにあたります。暦の上で立夏というと、5月5日ごろから次の二十四節気(にじゅうしせっき)の小満(しょうまん)前日まで、5月5日頃から5月20日頃までの期間をいいます。
 
立夏は夏の始まり
暦の上では立夏から夏に入ります。立夏から立秋(8月7日ごろ)までが旧暦の夏にあたります。二十四節気では、立夏(5月5日~5月20日頃)小満(しょうまん=5月21日から6月4日頃)芒種(ぼうしゅ=6月5日~6月20日頃)夏至(げし=6月21日~7月6日頃)小暑(しょうしょ=7月7日~7月21日頃)大暑(たいしょ=7月22日~8月6日頃)までを夏とします。

 
立夏の時期を三つに分けた七十二候(しちじゅうにこう)では、初候(5月5日頃から5月9日頃)は蛙始鳴(かえるはじめてなく)。次候(5月10日頃から5月14日頃)は蚯蚓出(みみずいずる)。末候(5月15日頃から5月20日頃)は竹笋生(たけのこしょうず)と呼びます。

二十四節気の立夏の時期(5月5日頃から5月20日頃)、手紙やはがきの挨拶文に七十二候を使うと、より季節感のある書き出しになります。以下、5月上旬から5月中旬の手紙やはがきに使える時候の挨拶文例を紹介します。

立夏・初候(蛙始鳴)5月5日ごろ~5月9日ごろの時候の挨拶

蛙 蛙始鳴。「かえるはじめてなく」と読みます。田んぼで蛙(カエル)が鳴き始めるころという意味。二十四節気の立夏・初候、七十二候の第19候にあたります。新暦では、5月5日ごろから5月9日ごろまで。この時期(立夏・初候)に使える季語は、蛙(かえる)・金目鯛(きんめだい)・新人参(しんにんじん)・藤(ふじ)・端午の節句(たんごのせっく)など。

5月5日頃から5月9日頃に使える時候の挨拶文例…蛙始鳴、田んぼでカエルが鳴き始める季節になりました。/蛙始鳴の候、/あぜ道で蛙を見かける季節になりました。/立夏の候、/金目鯛の美味しい季節になりました。/新にんじんの旬の季節になりました。藤棚の藤が満開を迎えた今日この頃、/端午の節句も過ぎ、暦の上では夏を迎えた今日この頃、/鯉のぼりが青空にはためく季節になりました。

立夏・次候(蚯蚓出)5月10日ごろ~5月14日ごろの時候の挨拶

苺 蚯蚓出。読み方は「みみずいずる」。ミミズが土の中から出てくるころという意味です。二十四節気の立夏・次候、七十二候の第20候にあたります。新暦では、5月10日ごろから5月14日ごろまで。この時期(立夏・次候)の季語は、母の日・イサキ・イチゴ・ホオジロ・長良川の鵜飼い開き(ながらがわのうかいびらき)など。

5月10日頃から5月14日頃に使える時候の挨拶文例…蚯蚓出、ミミズが土の中から出てくる季節になりました。/土の中のミミズも目覚め始める今日この頃、/蚯蚓出の候、/イサキの美味しい季節になりました。/イチゴの美味しい季節、/ホオジロが繁殖期を迎えた今日この頃、/長良川の鵜飼い開きが過ぎ、夏の気配を少しずつ感じる季節になりました。

立夏・末候(竹笋生)5月15日ごろ~5月20日ごろの時候の挨拶

筍 竹笋生。「たけのこしょうず」と読みます。意味は、タケノコが顔を出し始めるころのこと。二十四節気の立夏・末候、七十二候の第21候にあたります。新暦では、5月15日ごろから5月20日ごろまで。この時期に使える季語は、筍(たけのこ)・旅の日・アサリ・田水張る(たみずはる)・三社祭(さんじゃまつり)・葵祭(あおいまつり)など。

5月15日頃から5月20日頃に使える時候の挨拶文例…竹笋生、タケノコがひょっこり顔を出し始める季節になりました。/竹笋生の候、/タケノコの美味しい季節がやってきました。/アサリの美味しい季節、/タケノコが顔を出し始める今日この頃、/田水張るの候、/夏の訪れを告げる三社祭の季節がやってきました。/

立夏の時候の挨拶を入れた新築祝いへの招待はがき文例

新築祝い招待はがき文例 立夏の時候の挨拶を入れた新築祝いへの招待はがきを作りました。はがきを出すのは5月中旬(5月15日過ぎごろ)。はがきを出す時期の二十四節気は立夏。七十二候では立夏の初候・竹笋生(たけのこしょうず)にあたるので、書き出しには「筍」という季語を使いました。案内文なので結びの時候の挨拶は省きました。

はがきの文面は以下のとおり。印刷は縦書きです(上記写真)

筍が顔を出し始めた今日この頃、お元気でお過ごしのことと思います。さて先月末、おかげさまで我が家がやっと完成いたしました。自慢できる家ではありませんが、来月、六月十一日の土曜日、午後二時からお披露目のパーティーを開きますので、よろしかったらおいてください。遠いところで恐縮ですが、家族みんなでお待ちしています。まずはご招待のお知らせまで。



穀雨の挨拶文(立夏の前)|(立夏の次)小満の挨拶文


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