7月の二十四節気・大暑(たいしょ)の時期(7月22日頃から8月6日頃)に手紙やはがきに使える時候の挨拶を七十二候◇第34候・桐始結花(7月22日頃から7月27日頃)◇第35候・土潤溽暑(7月28日頃から8月1日頃)◇第36候・大雨時行(8月2日頃から8月6日頃)――ごとに、季語をまじえて解説していきます。
二十四節気<大暑>七十二候(7月22日ごろ~8月6日ごろ)
大暑。読み方は「たいしょ」。もっとも暑い真夏の季節という意味です。暦の上で大暑というと、7月22日ごろから次の二十四節気(にじゅうしせっき)の立秋(りっしゅう)前日まで、7月22日頃から8月6日頃までの期間をいいます。大暑の時期を三つに分けた七十二候(しちじゅうにこう)では、初候(7月22日頃から7月27日頃)は桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)。次候(7月28日頃から8月1日頃)は土潤溽暑(つちうるおいてむしあつし)。末候(8月2日頃から8月6日頃)は大雨時行(たいうときどきふる)と呼びます。
二十四節気の大暑の時期(7月22日頃から8月6日頃)、手紙やはがきの挨拶文に七十二候を使うと、より季節感のある書き出しになります。以下、7月下旬から8月上旬の手紙やはがきに使える時候の挨拶文例を紹介します。
大暑・初候(桐始結花)7月22日ごろ~7月27日ごろの時候の挨拶
桐始結花。「きりはじめてはなをむすぶ」と読みます。桐の花が実を結びはじめるころという意味。二十四節気の大暑・初候、七十二候の第34候にあたります。新暦では、7月22日ごろから7月27日ごろまで。この時期(大暑・初候)に使える季語は、隅田川花火大会・桐の花・三尺寝(さんじゃくね)・そうめん・冷や麦・ウニ・胡瓜(きゅうり)・地蔵盆(じぞうぼん)・天神祭(てんじんまつり)など。
7月22日頃から7月27日頃に使える時候の挨拶文例…大暑の候、/炎暑の候、/桐始結花の候、/例年にない冷夏となりましたが、/冷や麦の美味しい季節になりました。/桐の花の咲く季節、/隅田川の花火が夏の夜空を彩るころとなりました。
大暑・次候(土潤溽暑)7月28日ごろ~8月1日ごろの時候の挨拶
土潤溽暑。読み方は「つちうるおいてむしあつし」。「つちうるおうてむしあつし」とも読まれます。土がじっとりとして熱気を帯び蒸し暑さが増すころという意味です。二十四節気の大暑・次候、七十二候の第35候にあたります。新暦では、7月28日ごろから8月1日ごろまで。この時期(大暑・次候)の季語は、八朔(はっさく)・穴子(あなご)・枝豆・蛍狩り・花火・熱帯夜・熱中症・夏風邪・日焼け・風鈴・浴衣・かき氷・朝顔・夕顔など。
7月28日頃から8月1日頃に使える時候の挨拶文例…土潤溽暑の候、/寝苦しい夜が続いています。/今年の暑さは格別に感じられますが、/暑中お見舞い申し上げます。/猛暑の候、/朝顔の花が咲き競う今日この頃、/かき氷の美味しい季節になりました。
大暑・末候(大雨時行)8月2日ごろ~8月6日ごろの時候の挨拶
大雨時行。「たいうときどきふる」と読みます。「たいうときどきにふる」「おおあめときにいく」などとも読まれます。意味は、夏の雨が時に激しく降るころのこと。二十四節気の大暑・末候、七十二候の第36候にあたります。新暦では、8月2日ごろから8月6日ごろまで。この時期に使える季語は、蝉時雨(せみしぐれ)・入道雲・夕立・太刀魚(たちうお)・西瓜(すいか)・秋田竿燈(かんとう)まつり・カブトムシ・ねぶた祭・ねぷた祭・花笠祭など。
8月2日頃から8月6日頃に使える時候の挨拶文例…大雨時行の候、/酷暑の候、/猛暑の候、/熱帯夜が続いています。/厳しい暑さが続いています。/今年は珍しく冷たい夏になりましたが、/蝉時雨の季節到来、/入道雲が青空に広がる今日この頃、/アブラゼミの声がにぎやかに響き渡る毎日、/太刀魚の美味しい季節になりました。
暑中見舞いの返事|返信はがき文例(知人宛)
大暑の時期(7月下旬から8月上旬)は暑中見舞いの時期とも重なります。7月の下旬に知人から届いた暑中見舞いの返信はがきを作りました。返事を書いたのは7月下旬。前文は「暑中見舞い、ありがとうございました」とし、末文には「毎日の猛暑は体にこたえます」という言葉を使いました。はがきの文面は以下のとおり。印刷は縦書きです(上記写真)
暑中見舞い、ありがとうごさいました。それにしても暑いですね。去年が冷夏だったので、今年の暑さはひとしおです。関根さんは今年は式根島に行かれたんですか? いいなぁ。式根島は白砂がきれいで海の透明度も高いんですよね。穴場のダイビングポイントもけっこうあると聞いています。いかがてしたか? 今度お話を聞かせてください。毎日の猛暑は体にこたえますが、お互い、体調に気をつけて、夏を乗り切りましょう。