白露の期間と時候の挨拶文|草露白・鶺鴒鳴・玄鳥去

秋の二十四節気・白露(はくろ)の時期(9月7日頃から9月21日頃)に手紙やはがきに使える季節の挨拶を七十二候◇第43候・草露白(9月7日頃から9月11日頃)◇第44候・鶺鴒鳴(9月12日頃から9月16日頃)◇第45候・玄鳥去(9月17日頃から9月21日頃)――ごとに、季語をまじえて解説していきます。

 

二十四節気<白露>七十二候(9月7日ごろ~9月21日ごろ)

コスモス 白露。読み方は「はくろ」。大気が冷えてきて露を結び始めるころという意味です。暦の上で白露というと、9月7日ごろから次の二十四節気(にじゅうしせっき)の秋分(しゅうぶん)前日まで、9月7日頃から9月21日頃までの期間をいいます。

白露の時期を三つに分けた七十二候(しちじゅうにこう)では、初候(9月7日頃から9月11日頃)は草露白(くさのつゆしろし)。次候(9月12日頃から9月16日頃)は鶺鴒鳴(せきれいなく)。末候(9月17日頃から9月21日頃)は玄鳥去(つばめさる)と呼びます。

二十四節気の白露の時期(9月7日頃から9月21日頃)、手紙やはがきの時候の挨拶文に七十二候を入れると季節感が出せます。以下、9月上旬から9月中旬の手紙やはがきに使える季節の挨拶文例を紹介します。

白露・初候(草露白)9月7日ごろ~9月11日ごろの時候の挨拶

桔梗 草露白。「くさのつゆしろし」と読みます。草に降りた霜が白く光って見えるころという意味。朝夕の涼しさがはっきりと感じられるようになります。草露白は、二十四節気の白露・初候、七十二候の第43候にあたります。新暦では、9月7日ごろから9月11日ごろまで。

この時期(白露・初候)に使える季語は、重陽の節句(ちょうようのせっく)・島鯵(しまあじ)・秋の七草(萩=はぎ・すすき・葛=くず・なでしこ・おみなえし・藤袴=ふじばかま・桔梗=ききょう)・御山洗い(おやまあらい)など。

9月7日頃から9月11日頃に使える時候の挨拶文例…草露白の候、/白露の候、/重陽の節句も過ぎ、朝夕はようやくしのぎやすくなってまいりました。/菊の節句の季節になりました。/朝夕はめっきり冷え込むようになりました。/秋の七草の季節になりました。

白露・次候(鶺鴒鳴)9月12日ごろ~9月16日ごろの時候の挨拶

セキレイ 鶺鴒鳴。読み方は「せきれいなく」。セキレイが鳴き始めるころという意味です。セキレイはイザナギ(伊弉諾)とイザナミ(伊弉冉)に男女の交わりを教えたことから恋教え鳥とも呼ばれています。二十四節気の白露・次候、七十二候の第44候にあたります。新暦では、9月12日ごろから9月16日ごろまで。

この時期(白露・次候)の季語は、鶺鴒(せきれい)・鮑(あわび)・梨(なし)・白粉花(おしろいばな)・筥崎宮(はこざきぐう)の放生会大祭(ほうじょうやたいさい)など。筥崎宮は福岡県福岡市にある東区箱崎にある神社。箱崎八幡宮(はこざきはちまんぐう)とも呼ばれます。

8月28日頃から9月1日頃に使える季節の挨拶文例…鶺鴒の候、/孟秋の候、/セキレイのチチィ、チチィと鳴く声が秋の到来を告げる今日この頃、/白粉花の咲く季節になりました。/過ごしやすい時節となりました。/梨の美味しい季節、/コスモスが花を咲かせる季節になりました。

白露・末候(玄鳥去)9月17日ごろ~9月21日ごろの時候の挨拶

鶏頭 玄鳥去。「つばめさる」と読みます。意味は、燕(つばめ)が南に帰るころのこと。春先にやってきたツバメとはしばしの別れです。二十四節気の白露・末候、七十二候の第45候にあたります。新暦では、9月17日ごろから9月21日ごろまで。

この時期(白露・末候)に使える季語は、鶏頭(けいとう)・昆布(こんぶ)・茄子(なす)・空の日(9月20日)・栗(くり)・太刀魚(たちうお)・巨峰(きょほう)など。

9月17日頃から9月21日頃に使える時候の挨拶文例…玄鳥去の候、/秋冷の候、/ツバメが南の国へ帰る季節になりました。/鶏頭が真っ赤な花を咲かせる季節になりました。/秋なすの美味しい季節になりました。/すがすがしい秋晴れの毎日、/日ごとに秋の色が深まってまいりました。

白露の時候の挨拶を入れたお礼はがき文例(梨をいただいたお礼)

お礼はがき(梨をいただいたお礼) 季節の果物(豊水=梨)をいただいたお礼はがきを作りました。はがきを出すのは9月中旬(9月12日ごろ)。二十四節気は白露。七十二候では白露の初候・草露白(くさのつゆしろし)にあたります。

お礼はがきの文面は以下のとおり。印刷は縦書きです(上記写真)

重陽の節句も過ぎ、朝夕はようやくしのぎやすくなってまいりました。このたびは見事な豊水を贈っていただきありがとうございました。いただいた宮野梨園の豊水は現天皇皇后両陛下のご成婚記念の献上梨にも選ばれたとか。化粧箱を開けると、あまりの見事な大玉にびっくりしました。さっそくいただいたところみずみずしさと甘みに二度目のびっくり。梨のイメージが変わりました。母もこんなにきめ細かで甘い梨を食べたのははじめてと喜んでいました。ほんとうにありがとうございました。実り多い秋になりますように。まずはお礼まで。


処暑の挨拶文(白露の前)|(白露の次)秋分の挨拶文


コメントは受け付けていません。