秋分の期間と時候の挨拶文|雷乃収声・蟄虫坏戸・水始涸

秋の二十四節気・秋分(しゅうぶん)の時期(9月22日頃から10月7日頃)に手紙やはがきに使える季節の挨拶を七十二候◇第46候・雷乃収声(9月22日頃から9月27日頃)◇第47候・蟄虫坏戸(9月28日頃から10月2日頃)◇第48候・水始涸(10月3日頃から10月7日頃)――ごとに、季語をまじえて解説していきます。

 

二十四節気<秋分>七十二候(9月22日ごろ~10月7日ごろ)

彼岸花 秋分。読み方は「しゅうぶん」。昼夜の長さが同じになる日のこと。春分と同じ。秋分を境に日が短くなり秋が深まっていきます。暦の上で秋分というと、9月22日ごろから次の二十四節気(にじゅうしせっき)の寒露(かんろ)前日まで、9月22日頃から10月7日頃までの期間をいいます。

秋分の時期を三つに分けた七十二候(しちじゅうにこう)では、初候(9月22日頃から9月27日頃)は雷乃収声(かみなりこえをおさむ)。次候(9月28日頃から10月2日頃)は蟄虫坏戸(すごもりのむしとをとざす)。末候(10月3日頃から10月7日頃)は水始涸(みずはじめてかれる)と読みます。

二十四節気の秋分の時期(9月22日頃から10月7日頃)、手紙やはがきの時候の挨拶に七十二候を入れると季節感のある書き出しになります。以下、9月下旬から10月上旬の手紙やはがきに使える季節の挨拶文例を紹介します。

秋分・初候(雷乃収声)9月22日ごろ~9月27日ごろの時候の挨拶

いわし雲 雷乃収声。「かみなりこえをおさむ」と読みます。夕立に伴う雷が鳴らなくなるころという意味。入道雲が消え、澄んだ秋空にいわし雲が広がります。雷乃収声は、二十四節気の秋分・初候、七十二候の第46候にあたります。新暦では、9月22日ごろから9月27日ごろまで。

この時期(秋分・初候)に使える季語は、おはぎ・ぼた餅・お彼岸・秋のお彼岸・彼岸花(ひがんばな)・曼珠沙華(まんじゅしゃげ)・松茸・ハゼ・秋の社日(しゃにち)・鰯雲(いわしぐも)・鱗雲(うろこぐも)・鯖雲(さばぐも)など。

9月22日頃から9月27日頃に使える時候の挨拶文例…雷乃収声の候、/いわし雲に秋を感じる今日この頃、/曼珠沙華が紅蓮の花を咲かせる季節になりました。/暑さ寒さも彼岸までと申しますが、すっかり秋めいてまいりました。/稲刈り後の田の脇に彼岸花が咲く今日この頃、/秋のお彼岸も過ぎ、

秋分・次候(蟄虫坏戸)9月28日ごろ~10月2日ごろの時候の挨拶

満月 蟄虫坏戸。読み方は「すごもりのむしとをとざす」。「むし、かくれてとをふさぐ」とも読みます。虫たちが巣籠もり(すごもり)の準備を始め土の中へと潜っていく(戸をふさぐ)ころという意味です。二十四節気の秋分・次候、七十二候の第47候にあたります。新暦では、9月28日ごろから10月2日ごろまで。

この時期(秋分・次候)の季語は、中秋の名月・芋名月(いもめいげつ)・秋刀魚(さんま)・紫苑(しおん)・茅場(かやば)・ずいき祭(ずいきまつり)など。ずいき祭は京都の北野天満宮で毎年10月1日から5日に行なわれる五穀豊穣を感謝するお祭り。

9月28日頃から10月2日頃に使える季節の挨拶文例…蟄虫坏戸の候、/秋刀魚の美味しい季節になりました。/紫苑の花が秋の深まりを告げる今日この頃、/ザクロが実を結ぶ季節になりました。/過ごしやすい時節となりました。/中秋の名月が秋の夜に冴えわたる季節、/秋の夜長の季節になりました。

秋分・末候(水始涸)10月3日ごろ~10月7日ごろの時候の挨拶

稲刈り後の田 水始涸。「みずはじめてかれる」と読みます。田んぼから水が抜かれてかれる時期の意味。稲刈りにとりかかる季節です。二十四節気の秋分・末候、七十二候の第48候にあたります。新暦では、10月3日ごろから10月7日ごろまで。

この時期(秋分・末候)に使える季語は、稲刈り・稲の実り・稲車(いなぐるま)・稲舟(いなぶね)・刈田(かりた)・藁塚(わらづか)・虎河豚(とらふぐ)・銀杏(ぎんなん)・金木犀(きんもくせい)・山葡萄(やまぶどう)・赤い羽根など。

10月3日頃から10月7日頃に使える時候の挨拶文例…水始涸の候、/稲刈りの季節にになりました。/稲穂が黄金色に輝く今日この頃、/キンモクセイが秋の深まりを感じさせる季節になりました。/キノコ狩りの季節になりました。/今年も赤い羽根の時期になりました。/秋風が身にしみるようになってきました。

秋分の時候の挨拶を入れた展覧会の案内はがき文例

展示会の案内はがき 展覧会の案内はがきを作りました。はがきを出すのは10月上旬(10月3日ごろ)。二十四節気は秋分。七十二候では秋分の末候・水始涸(みずはじめてかれる)にあたります。

案内はがきの文面は以下のとおり。印刷は縦書きです(上記写真)

水始涸の候、いかがお過ごしでしょうか。さて、このたび左記の場所と日程で、私が所属しているトロッケンクランツ(木の実のリース)教室の作品展覧会が開催されることになりました。欧米で数々の賞を受賞した先生の作品をはじめ私たち生徒の作品も展示されます。場所は自由が丘駅・正面出口から徒歩約三分のところにある自由が丘ギャラリー・サイズ。日程は十月二十日(木)から十月二十三日(日)まで。時間は午前十一時から午後四時まで。自由が丘方面に起こしのさいは、お買い物がてら覗いていただければ幸いです。まずはご案内まで。

白露の挨拶文(秋分の前)|(秋分の次)寒露の挨拶文

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