埼玉県春日部市赤沼にある赤沼神社(あかぬまじんじゃ)を写真や動画を交えてご案内します。◇鳥居◇境内◇狛犬◇拝殿◇富士塚◇地図◇駐車場……など。そのほか、毎年7月と10月に行なわれる伝統行事・赤沼の獅子舞についてもご紹介します。
赤沼神社|拝殿や境内の風景
赤沼神社は、元は香取神社(かとりじんじゃ)と号していましたが、明治5年(1872年)に村社(そんしゃ)となり、明治39年(1906年)に地元の3社を合祀(ごうし)させ、香取神社から赤沼神社に改称しました。境内には江戸時代に造られた富士塚をはじめ水神宮の石祠(せきし)や石碑など歴史的価値のある物も見ることができます。
拝殿
拝殿(はいでん)。注連縄が張られています。鈴は二本吊るされています。
扁額(へんがく)
拝殿に掛けられている扁額(へんがく)には「香取神社」とあります。赤沼神社と号される前ですから明治初期のものと思われます。もしかしたら江戸後期のものかもしれません。
狛犬
狛犬(こまいぬ)。台座には「昭和三十五年十月十九日 氏子中」と刻まれています。
鳥居
鳥居(とりい)。鳥居から拝殿までの参道は約80メートル。
門柱
門柱(もんちゅう)。鳥居の横にある門柱(石柱)には「村社 赤沼神社」(そんしゃ あかぬまじんじゃ)と刻まれています。門柱の裏には「昭和十五年十月」とあります。
記念碑
参道の中ほどにある石碑。圃場整備事業竣工(ほじょうせいびじぎょうしゅんこう)昭和五十五年四月三十日。川端成雄とあります。
記念樹
参道の中ほどに植えられているカラタネオガタマは、天皇陛下御即位十年記念として植えられた記念樹です。
イチョウ
境内には大きなイチョウの木があります。11月中旬から下旬にかけて見事な黄葉が見られます。
手水鉢
手水鉢(ちょうずばち)。境内(赤沼地区集会所の横)にある二つの手水鉢。石の風化がはげしくて読み取りにくいですが「天保甲午年六月十五日」と刻まれています。「天保甲午年」(てんぽうごきのえうまどし)は天保4年(1834年)なので、江戸後期にあたります。
水神宮の石洞
水神宮の石洞(せきし)。二つの手水鉢の間にあります。裏面に「寛政三年九月」と刻まれていますので、寛政3年(1791年)というと江戸後期。今から226年前。手水鉢より43年前古いものになります。
八坂神社
八坂神社(やさかじんじゃ)。本殿横に八坂神社があります。
猿田彦大神
猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)の石碑。拝殿を正面に見て左側の入り口にあります。文化七年と刻まれています。文化七年は1810年。江戸後期にあたります。
こちら(上の写真)は、拝殿を正面に見て右側の入り口にある猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)の石碑。文政九年と刻まれています。文政九年は1826年ですので江戸後期に造立(ぞうりゅう)されたもの。
富士塚
赤沼神社(埼玉県春日部市赤沼)の本殿裏地にある富士塚(ふじづか)です。山頂の石碑(浅間神社)の横に「天保十三年」と彫られているので、175年前(1842年)江戸後期に建てられたものと思われます。赤沼神社の富士塚を動画で撮影して YouTube にアップしました(上の動画)。どうぞご覧ください。撮影年月日は2017年11月10日。
富士塚全景
富士塚の全景。石の階段が参道になっていて、山頂には浅間神社(せんげんじんじゃ)の石碑が置かれています。富士塚の山腹には、富士山の溶岩と思われる石などが置かれています。
浅間神社|富士塚山頂
浅間神社。山頂にある浅間神社の石碑。中央には「浅間神社」、左側には「天下泰年 五穀成就」(てんかたいねん ごこくじょうじゅ)、右側には「磐長姫命」(イワナガヒメノミコト)と刻まれています。石碑の裏面には「武蔵国葛飾郡赤沼村 天保十二年 四月建立」(むさしのくにかつしかぐんあかぬまむら てんぽうじゅうにねん しがつこんりゅう)とあります。天保12年は1841年なので、176年前、江戸時代後期に造られたものです。
大山石尊大権現|富士塚の麓
富士塚の麓には、「大山石尊大権現」(おおやませきそんだいごんげん)と刻まれた石碑があります。石碑の中央に「大山石尊大権現」、右側に「大天狗」(おおてんぐ)、左側に「小天狗」(こてんぐ)とあります。石碑の裏面には「天保九年戌戌 秋七月建立」(てんぽうくねん つちのえいぬ あきしちがつ こんりゅう)とあります。天保9年は江戸時代後期、1839年ですので178年前に造られたもの。富士塚の浅間神社の石碑より3年古い計算になります。
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宝珠花神社の富士塚と境内の風景|埼玉県春日部市西宝珠花
赤沼の獅子舞
赤沼神社では毎年7月と10月に、春日部市の無形民俗文化財にも指定されている伝統行事(赤沼の獅子舞=あかぬまのししまい)が行なわれます。江戸中期にあたる享保3年(1718年)に、現在の埼玉県越谷市下間久里(しもまくり)から伝えられた獅子舞で、動きが速く勇壮な舞が特徴です。7月は15日に近い日曜日、10月は19日に近い日曜日に行なわれます。
赤沼の獅子舞に行ってきました。
2017年11月12日(日)に行なわれた赤沼の獅子舞(伝承300年記念祭)に行ってきました。当日の様子は下記の記事で写真と動画とともにお伝えしていますので、ぜひご覧ください。
赤沼の獅子舞を見てきました。
赤沼神社へのアクセスと地図
赤沼神社の住所は、埼玉県春日部市赤沼770(
地図)。郵便番号は 344-0015。アクセスは、東武スカイツリーライン(東武伊勢崎線)せんげん台駅東口から茨城急行自動車バス(せんげん台駅東口~大正大学入口・松伏町役場・まつぶし緑の丘公園)行きに乗って赤沼バス停で下車、徒歩5分です。上の写真は赤沼バス停です。
トイレはありません。
トイレはありません。約200メートル(徒歩約2分ほど)先にセブンイレブン赤沼店がありますので、トイレはセブンイレブン赤沼店で借りられます。
駐車場はありませんが…
専用の駐車場はありませんが、境内(拝殿橫)に数台分、車を駐められるスペースがあります。上の写真参照。ただし獅子舞やお祭りなどの行事がある場合は境内に車を駐めることはできません。
赤沼神社のホームページはありません。
バスの時刻表や路線図・乗車料金などは
茨城急行バスの公式サイト で確認できます。赤沼の獅子舞に関する問い合わせ先は春日部市役所の文化財保護課文化財担当。電話番号は 048-763-2449(内線)4834。問い合わせは平日の午前8時30分~17時15分(土日祝は休館)