栃木県小山市にある安房神社(あわじんじゃ)の御朱印と由緒・御祭神や境内の風景などを写真とともにご案内します。住所は栃木県小山市粟宮1615。平安時代にまとめられた『延喜式』(えんぎしき)に名を連ねる古社で、小山市の天然記念物に指定されているモミ群落を含む自然林の中に鎮座しています。最寄駅はJR小山駅。バスまたはタクシー。車では東北自動車道・佐野藤岡インターチェンジから30分。駐車場あり――。まずは安房神社でいただいた御朱印の写真からご覧ください。
安房神社の御朱印
上の写真は、2019年7月8日に参拝したときにいただいた安房神社の御朱印です。御朱印の初穂料と受付場所
御朱印は書き置きです。初穂料は300円。賽銭箱に御朱印と絵馬が入っている箱が置かれています(上の写真の黄色い丸印)。絵馬の初穂料は500円。箱を開けて御朱印をいただいたら初穂料を賽銭箱に納めます。絵馬の場合は箱の中にフェルトペンも入っていますので、願い事を書いたら社殿前にある絵馬掛けに奉納します。安房神社の由緒と主祭神
安房神社は、平安時代中ごろにまとめられた『延喜式神名帳』(えんぎしき じんみょうちょう)にも記されている古い神社です。「延喜式の内に記載された神社」という意味で「延喜式内社」(えんぎしきないしゃ)「式内社(しきないしゃ)とも称されます。御朱印にも「下総国 延喜式内」と書かれています。主祭神(しゅさいじん)は、天太玉命(あめのふとだまのみこと)と菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)創建は不詳。今から2,000年前、崇神天皇(すじんてんのう)の御代(みよ)に創建されたと伝えられています。千葉県館山市の安房神社を祀る人々がこの地に永住したさいに祀って鎮守の杜にしたとも言われています。平安時代末期(天慶2年=939年)の天慶の乱で、藤原秀郷(ふじわらのひでさと)が平将門(たいらのまさかど)討伐の戦勝祈願を祈願したとの伝承も残っています。
年中行事|神楽と神輿が有名
主な年中行事――1月1日…歳旦祭(神楽舞奉納)/2月3日…節分祭/2月27日…祈年祭/4月3日…大杉神社祭/4月第二日曜日…大々神楽祭(神楽舞奉納)/9月1日…風神祭(お囃子奉納)/11月中旬…七五三祭/11月21日…例大祭(大神輿御祭)/11月23日…秋祭年に二回、歳旦祭と大々神楽祭に神楽殿(かぐらでん)で奉納される神楽は「安房神社の太々神楽」(あわじんじゃのだいだいかぐら)として、小山市の無形文化財に登録されています。
また、屋根に粟殻(あわがら)を差し込んだ神輿を担いで氏子地域を巡行する例大祭の大神輿(おおみこし)渡御(とぎょ)は「アワガラ神輿の習俗」(あわがらみこしのしゅうぞく)として、安房神社の太々神楽と同様、小山市の無形文化財に登録されています。
境内社
雷電神社(らいでんじんじゃ)。拝殿を正面に見て境内の右手にあります。合祀社(ごうししゃ)。拝殿を正面に見て境内の左手にあります。浅間神社(せんげんじんじゃ)愛宕神社(あたごじんじゃ)日吉神社(ひよしじんじゃ)稲荷神社(いなりじんじゃ)十二所神社(じゅうにしょじんじゃ)大杉神社(おおすぎじんじゃ)琴平神社(ことひらじんじゃ)天満宮(てんまんぐう)が祀られています。
末社(まっしゃ)。本殿の裏手にあります。三峯神社(みつみねじんじゃ)こぶとり神社(こぶとりじんじゃ)山神社(やまのかみしゃ・やまじんじゃ)道祖神社(どうそじんしゃ・どうそじんじゃ)船太郎神社(ふなたろうじんじゃ)粟作翁神社(あわつくりおうじんじゃ)が祀られています。
境内の風景
一の鳥居。道路(栃木県道33号小山環状線)脇(粟宮交差点)に一の鳥居があり、鳥居の前に「延喜式内 安房神社」と彫られた社号標が置かれています。参道は森に囲まれています。一の鳥居から境内までの距離は200メートルほど。車の場合は参道を真っ直ぐ進みます。途中での駐車は禁止。
参道を進むと境内の前に着きます。右手が境内。正面に手水舎(ちょうずや)、左手前方に駐車場が見えます。
二の鳥居。場所は駐車場の前(上記写真の左手が駐車場)。木造の鳥居です。二の鳥居の先に三の鳥居と社殿が見えます。
手水舎(ちょうずや・てみずや)。二の鳥居と三の鳥居の間にあります。石で彫られた龍の姿が特徴的。手水舎の前に「手水の作法」が書かれた看板が立っています。
ご神木。境内に入る石段の脇にあります。参道にあった樹齢200年を超える杉の古木でしたが、倒木の恐れがあっために平成13年(2001年)に伐採され、「御神木」としてこの場所に祀られました。
三の鳥居。境内入口。石段を登って三の鳥居をくぐると境内です。
自然林に囲まれるようにして社殿が鎮座しています。手前が拝殿、奥が本殿。現在の拝殿は大正2年(1913年)に改築、昭和35年(1960年)に屋根が銅葺きになりました。拝殿前には、絵馬掛所・狛犬・石灯籠などが置かれています。
神楽殿。境内から社殿を正面に見て右側にあります。昭和25年(1950年)新築。小山市の無形文化財に登録されている大々神楽(だいだいかぐら)は、この神楽殿で奉納されます。
モミ群落
安房神社の境内は、ご神域として、樹齢130年・樹高20メートルのモミの木十数本をはじめアカマツ・ヤマウルシ・シラカシ・ヒサカキ・アオキなどの自然林が大切に保存されていて「安房神社のモミ群落」の名称で小山市の天然記念物に指定されています。水神社
二の鳥居の横にある池の島に水神社(すいじんしゃ)が祀られています。社務所
社務所は神楽殿を正面に見て右奥にあります。閉まっていることが多いです。境内にはトイレはありません。トイレについては社務所で聞いてみてください。社務所は神主さんの自宅も兼ねています。駐車場の場所
駐車場は、一の鳥居から参道をまっすぐに200メートルほど進んだ先にあります。正面に手水舎が見え、その奥の敷地が駐車場です(上の写真)。車は15台ほど駐められます。駐車料金は無料。安房神社へのアクセス
安房神社の住所は栃木県小山市粟宮1615。郵便番号は 〒329-0201 。電話番号は 0285-23-3901 。車でのアクセスは、東北自動車道・佐野藤岡インターチェンジから30分。電車の場合は、JR小山駅からタクシーで10分、または小山駅西口から間々田循環バスに乗って安房神社バス停で下車してすぐです。地図
安房神社の地図は上記グーグルマップでご覧いただけます。車や電車で行くときのルート検索にも利用できます。