埼玉県越谷市で毎年11月の日曜日に行なわれる「日光街道 越ヶ谷宿 宿場まつり」。会場は越谷駅東口・旧日光街道沿い周辺。今年(2019年)で第7回目を迎えた「越谷 宿場まつり」の様子を写真とともにお伝えします。当日は天候にも恵まれ、名物イベントの早かごレースをはじめステージイベント・フリーマーケット・模擬店・福引き抽選会・ミニコンサートなど、さまざまな催しが行なわれ、会場は多くの人でにぎわいました。
実行委員長あいさつ|オープニングセレモニー
10時30分。セブンイレブン越ヶ谷3丁目店の駐車場に設けられた特設ステージでのイベント開始に先立って、日光街道越ヶ谷宿 第7回 宿場まつり実行委員長の井橋氏による開会宣言が行なわれました。空手演武|極真会館 北越谷道場
続いて、極真会館 北越谷道場 少年部の生徒さんたちによる空手演武が行なわれました。極真会館の空手は迫力がありますね。生徒さんたちの板割りもさることながら先生方のバット折りも見応えがありました。越ヶ谷小学校金管バンド演奏
二番目のステージは、越ヶ谷小学校金管バンドの演奏。1曲目は、米津玄師さん作詞・作曲で話題になっているNHK2020応援ソングプロジェクト曲のパフリカ。演奏もお見事。日ごろの練習の成果を十二分に発揮されたようです。早かごレース|越ヶ谷宿 宿場まつり名物イベント
越ヶ谷宿・宿場まつりの名物イベントといえば早かごレース。会場に設けられたコースで「かご」を担いだチームが1組2チームずつ速さを競います。今回は24チームが出場。レースは片道約120メートルのコースを往復。折返し地点では、カゴに乗った人がいったんカゴから降りて、折返し地点に設けられたテーブルで豆腐を一丁早食いしてからカゴに戻り、ゴールをめざします。上の写真は第6レースに出場した城北信用金庫越谷支店Aチーム。今回初出場。司会者に意気込みを聞かれ「城北信用金庫のシンボルマークである桜のように華麗に走ってがんばります!」
城北信用金庫越谷支店Aチーム。対戦相手の最後は神頼みチームCに大きく水をあけられ、桜のように華麗な走りは見せましたが、桜のように潔く散りました。
こしがやエフエムチームが参戦
全レース終了後、「ハロー・ハッピーこしがやエフエム868」の愛称で親しまれている越谷市のコミュニティ放送局・こしがやエフエムチームが特別参戦。カゴを担ぐ、こしがやエフエムのキャラクター・ハチ子とハチ代のパフォーマンスに沿道は拍手喝采。レースを終え、沿道の声援に応えるハチ子とハチ代。来年は優勝を狙って早かごレースの本戦に参加か? 乞うご期待。
福引き大抽選会
早かごレース本部テントの隣に設けられていたのは福引抽選会場。特賞はJTB旅行券(3本)一等…グルメカード(3本)二等…マックカード(5本)三等…越ヶ谷宿盛り上げ隊 缶バッジ(50本)参加…宿場まつり特製ティッシュフリーマーケット
フリーマーケット会場では、陶器・食器・古着・晴着・半纏・靴・おもちゃ・民芸品・アクセサリー・帽子・ぬいるぐるみ・バッグなどが売られていました。ぬりえコンテスト作品展示会場
埼玉県信用金庫越谷支店の駐車場には、ぬりえ作品が展示されていました。ぬり絵は「宿場まつりのキャラクター」。今回の宿場まつり開催前に募集のあった「宿場まつりキャラクターのぬりえコンテスト」の応募作品です。ちなみに宿場まつりキャラクターの名前は御殿くん(ごてんくん)と弥生ちゃん(やよいちゃん)です。越谷いろはカルタ|越谷地域ネットワーク13
越谷地域ネットワーク13(ケネット13)では、越ヶ谷宿早わかり年表の展示、越谷いろはカルタの展示・販売のほか越谷まちめぐりすぐろくなどが行なわれていました。木工ワークショップ
こどもの造形アトリエ「コトリエ」の教室前(旧夢空間前)では、木工のワークショップが行なわれていて、子どもたちが楽しそうに参加していました。模擬店コーナー
第7回宿場まつりでいちばんにぎわっていのたが模擬店コーナー。地元・商店会のお店がそれぞれ出店。ふりぶりポテト・唐揚げ・焼き鳥・カレー・餃子・焼菓子・和菓子・コーヒー・コッペパン・点心・豆腐・越谷ネギコロッケ……。おしゃれなピンクの移動販売カーでは人気のタピオカドリンクが売られていました。CAFE803
2016年12月に越ヶ谷宿にオープンした人気のカフェ「CAFE803」(カフェはちまるさん)。店内は大盛況。焼きたてパンのほか、CAFE803特製じっくり煮込んだチキンカレーを注文していするお客さんが多かったようです。まち蔵カフェ|油長内蔵(あぶらちょううちくら)
江戸時代末期に建てられた蔵を曳家(ひきや)改修して、地域の寄合処(よりあいどころ)として生まれ変わった「油長内蔵」(あぶらちょううちくら)では、「まち蔵カフェ」を営業していたので、休憩を兼ねて、コーヒーをいただきました。いただいたのはホットコーヒー(クッキー付き)500円。陶器のコーヒーカップも素敵。おいしいコーヒーでした。油長内蔵の住所は〒343-0813 埼玉県越谷市越ヶ谷3-19-5
ミニコンサート|八百喜・参の蔵
八百喜・参の蔵(やおき・さんのくら)では、クラリネット・オーボエ・フルート奏者で結成された現役音大生アンサンブル「トリニティ」によるミニコンサートが行なわれました。曲目は、落ち葉の舞う季節・くるみ割り人形メドレー・見上げてごらん夜の星を……。トリニティの演奏に耳を傾けながら菊茶とお饅頭をいただきました。素敵な音色に癒されました。
ミニコンサート終了後、八百喜・参の蔵のご主人が『秋の日のシャンソン』というLPレコードをかけてくださいました。枯葉・モンマルトルの丘・小雨降る径……。蔵の前庭のもみじの木陰で聞く懐かしの名曲。アナログレコードから流れるシャンソンに郷愁をそそられました。
米長乾物店
米長乾物店(こめちょうかんぶつてん)では、軒先にショップが出店していたほか、かつおだしが振る舞われていました。米長乾物店の創業は昭和3年(1928)ですが、建物自体は、明治32年(1899)前からあったそうなので、築120年近い木造二階建ての貴重な建物です。米長乾物店では、鹿児島県枕崎産の最高級かつおぶし(本枯れ節)を取り扱っていますが、稀少なかつおぶしなので、他県からも料亭の料理長などが買いに来るそうです。
軒先ショップでは、削り節・青海苔・白いんげん豆・ひたし豆・小豆のほか、米長乾物店のひたし豆を使ったキッシュや甘納豆とさつまいものスムージーボウルなどが売られていました。
白いんげん豆・ひたし豆・小豆、それとキッシュを購入。かつおだしもいただきました。枯れ節でとったかつおだしは香りもさることながら旨みとコクが全然違いました。
糀屋蔵|特別公開
糀屋(こうじや)の屋号で、越ヶ谷宿で代々麦味噌醸造業を営んでいた・都築家(つづき)の蔵が、特別公開されていました。蔵の入口には「商標登録 カネ田 越ヶ谷町 都築本家醸 最上味噌 商店捌」と書かれた看板が掲げられています。これは「このお店の味噌は、越ヶ谷の糀屋で醸造したカネタ味噌に間違いありません」という品質を保証する意味あいがあったそうです。
その隣には「埼玉味噌醸造組合事務所」と書かれた看板が掛けられています。糀屋の三代目主人が、埼玉味噌醸造組合の副理事長を務めていて、糀屋が越谷地区の組合事務所を兼ねていたときの看板です。
今回は、蔵の内部(一階と二階)が特別公開されました。中はさながら骨董屋。明治・大正・昭和にかけてのものが保管されています。上の写真の掛軸は、江戸時代後期の絵師・酒井砲一かっ小さかいほういつ作の「蓬莱山/添椿」ということで、五代目主人が購入したものですが、当時の骨董屋に見立ててもらったところ贋作贋作(がんさく)といわれという話もあるそうで、再度の鑑定を待たれるところです。
今回の宿場まつりでは、上記のほかにも越ヶ谷本町寄席・スポーツ鬼ごっこ・文教大学生によるスポーツ鬼ごっこ・アコースティックライブ・おはなし会・劇団コシガヤによるスペシャルステージなど、さまざまなイベントが行なわれましたが、編集上の都合で、写真での紹介は割愛させていただきました。
越ヶ谷宿で行なわれる主なイベント
越ヶ谷宿を巡るガイドツアー重陽の節句に参加しました。越ヶ谷宿の雛めぐりガイドツアーに参加しました。
第493回越谷市郷土研究会史跡めぐりに参加しました。
越ヶ谷宿の甲冑めぐりガイドツアーに参加しました。