2018年10月14日(日)。第493回越谷市郷土研究会史跡めぐり「サイコーな越ヶ谷宿を再考」に参加しました。旧越谷市役所跡・東正院跡・コシガヤホシクサ発見推定地・越ヶ谷御殿跡・建長板碑をはじめ光明院の塩かけ地蔵など、旧日光街道・越ヶ谷宿周辺の史跡や歴史的建造物などを約3時間20分かけて巡ってきました。
第493回越谷市郷土研究会史跡めぐり|2018年10月14日
越谷市郷土研究会主催の史跡めぐり。今回、私が参加したのは「第493回 史跡めぐり サイコーな越ヶ谷宿を再考」(2018年10月14日・日曜日)。伊豆半島産の石材を使った建物を見ながら越ヶ谷宿の歴史に触れてきました。巡った箇所は19箇所。越谷市郷土研究会会員のガイドさんとともに歩いた史跡めぐりの様子を写真を交えてお伝えします。8:30 集合|越谷駅東口
集合は東武伊勢崎線・越谷駅東口(ガーヤちゃんの蔵屋敷横)。参加人数は65人。ガイドスタッフ10人。参加費は1,000円(資料代・保険代など)。5班に分かれ、各班ごとにガイドとアシスタントが付きました。ガイドとアシスタントは越谷市郷土研究会の会員さん。越谷市郷土研究会の会長さんの挨拶のあと、各班のガイドさんの紹介と挨拶が行なわれ、班ごとに分かれて史跡めぐり出発。8:45 越ヶ谷駅停車場新設記念碑
最初に説明を受けたのは、越谷駅東口ロータリーにある越ヶ谷駅開設記念の石碑。大正9年(1920年)に越ヶ谷停車場として開設された東武線の越谷駅。平成11年(1999年)に高架線になって越谷駅が改築されたのを記念して建てられた石碑です。この場所に建てられたのは平成23年(2011年)11月。8:50 旧越谷市役所跡
続いて向かったのは旧越谷市役所跡。現在はカーアーク「越谷商工会議所 越谷1丁目」駐車場(コインパーキング)になっています。住所は越谷市越谷1-1。現在の越谷市役所は昭和44年(1969年)にこの場所から現在の庁舎(越谷市越ヶ谷4-2-1)移転されました。8:55 東正院跡・薬師堂跡・地蔵堂跡
3番目に訪ねたのは、東正院跡(とうしょういんあと)薬師堂跡(やくしどうあと)。現在は、栃木銀行越谷支店の駐車場(埼玉県越谷市越ヶ谷1-11)。かつてはこの場所に東正院というお寺がありました。本尊は薬師如来なので薬師堂とも呼ばれていました。東正院(薬師堂)には地蔵堂もありました。現在、地蔵堂の跡地(栃木銀行越谷支店駐車場の斜め前)には、地蔵菩薩立像(じぞうぼさつりつぞう)子安六地蔵石幢(こやすろくじぞうせきとう)秋葉大権現(あきばだいごんげん)の文字塔のほか、さまざまな石碑が残されています。
9:05 不動道追分|道標付き不動明王像
4番目に向かったのは、不動道追分(ふどうどうおいわけ)。場所は旧日光街道・瓦曽根(かわらぞね)信号の脇(越谷市瓦曽根1-2)。旧日光街道・越ヶ谷宿の入口と、大相模不動尊(大聖寺)や吉川に通じる不動道との追分=分岐点であることを示す道しるべ。下が道標(どうひょう)で上が不動明王像になっています。建立されたのは江戸・寛保(かんほう)元年(1741年)不動道追分(道標付き不動明王像)をあとに旧日光街道越ヶ谷宿を越谷駅方面に向かいます。途中、旧日光街道沿いにある植木屋人形店や格子と雨戸戸袋が昔のまま残っている水田家(元・文具店)などを通りました。
9:15 新町八幡神社
5番目に向かったのは、新町八幡神社(しんまちはちまんじんじゃ)。住所は越谷市越ヶ谷2-2-16。南北朝時代の文和2年(1353年)建立。社殿の屋根の鬼板(鬼瓦)に社紋の「卍」(まんじ)が見られます。9:25 横田診療所
新町八幡神社をあとにトイレ休憩の場所・セブンイレブン越ヶ谷3丁目店へ。上の写真はセブンイレブン越ヶ谷3丁目店駐車場の隣にある横田診療所(埼玉県越谷市越ヶ谷3-2-30)。昭和35年(1960年)までは郵便局でした。昭和10年(1935年)築。木造二階建ての洋風建築は越ヶ谷宿の中でもひときわ目をひきます。9:35 有瀧家の黒板塀
6番目に訪れたのは、有瀧家の黒板塀(ありたきけのくろいたべい)。住所は越谷市中町8-2。黒板塀下の礎石(建造物を支えるために土台として据えられる石)には伊豆軟石が使われています。9:45 越ヶ谷観音堂
7番目に訪ねたのは、越ヶ谷観音堂(こしがやかんのんどう)。山門前の古道は越谷横町と呼ばれていたので、越谷横町観音堂の名で親しまれてきました。住所は越谷市越ヶ谷5-3。創建年月は不詳ですが、江戸時代の記録(新編武蔵風土記稿)に越ヶ谷宿の観音堂としてその名が見られます。9:55 コシガヤホシクサ発見推定地
8番目に向かったのは、コシガヤホシクサ(越谷星草)発見推定地。場所は越谷合同庁舎の裏手。コシガヤホシクサとは水草の一種で越谷で発見されたことからこの名が付きました。10:05 中町浅間神社
9番目に向かったのは、中町浅間神社(なかまちせんげんじんじゃ)。住所は越谷市中町7。越ヶ谷小学校の北側にあります。境内にある樹齢約600年のケヤキは越谷市の文化財に指定されています。10:15 木下半助商店
10番目に訪れたのは旧日光街道沿いにある木下半助商店(きのしたはんすけしょうてん)。住所は越谷市中町7-20。創業は江戸後期の道具屋。大工道具や金物を扱っています。2015年に国の登録有形文化財に登録されました。店舗の裏手に石倉が見えます。裏手から見た木下半助商店の石倉。房州石が使われています。
10:25 小泉家
11番目に訪れたのは木下半助商店の前にある小泉家(越谷市中町10-5)。江戸時代は漆器、江戸後期から明治にかけては高級絹物のみを扱う呉服店を営んでいました。石塀には房州石が使われています。蔵の横にはレンガ造りの防火壁が見られます。10:35 河内屋旅館の黒板塀
12番目に訪ねたのは河内屋旅館(かわちやりょかん)の黒板塀。河内屋旅館は江戸時代から続く創業300年の老舗旅館。住所は越谷市越ヶ谷本町8-2。旅館は旧日光街道に面していますが、旅館横の黒板塀には礎石として伊豆軟石が使われています。10:45 越ヶ谷御殿跡
13番目に向かったのは越ヶ谷御殿跡(こしがやごてんあと)。徳川家康によって造られた御殿で創建は慶長9年(1604年)。徳川家康は鷹狩りのさいにしばしば越ヶ谷御殿に宿泊しています。越ヶ谷御殿跡は越谷市の旧跡に指定されています。住所は越谷市御殿町3-2610:55 慶長元年板碑
14番目に訪ねたのは、越ヶ谷御殿跡から50メートルほどのところにある慶長元年板碑(けいちょうがんねんいたひ)。鎌倉時代の慶長元年(1249年)の年後が刻まれている越谷最古の板碑。越谷市の有形文化財に指定されています。裏手を流れているのは元荒川。対岸には天嶽寺(てんがくじ)が見えます。11:05 市神社
15番目に寄ったのは、旧日光街道沿いにある市神社(いちじんじゃ)。神明社(しんめいしゃ)とも呼ばれています。住所は越谷市越ヶ谷本町8-11。『新編武蔵風土記稿』(江戸時代の地誌)に「神明市神社(しんめいいちがみしゃ)として(室町時代の)嘉吉(かきつ)二年(1442年)に勧請(かんじょう)」されたとの記録が残っています。11:15 トイレ休憩(越谷市郷土研究会事務所)
次に向かった場所は旧日光街道をはさんで市神社の前にある越谷市郷土研究会の事務所。トイレ休憩で立ち寄りました。老舗うなぎ屋「稲荷屋」(いなりや)のうしろです。11:25 東武劇場跡
16番目に訪れたのは、東武劇場跡。場所は大沢1丁目。東武劇場は大正14年(1925年)に建てれた映画や演芸などが楽しめる娯楽施設で、当時は「大沢町の娯楽の殿堂」と呼ばれ、たいへんなにぎわいをみせていたそうです。昭和32年(1957年)に火災により焼失。再建されることはありませんでした。11:35 照光院
17番目にたずねたのは照光院(しょうこういん)。住所は越谷市大沢2-4-6。真言宗智山派の寺院で、本尊は阿弥陀如来座像。照光院は元寺子屋で、現在の大沢小学校の前身でもありました。参道には「大沢小学校創設の地」と刻された石碑が建てられています。11:45 光明院の塩かけ地蔵
18番目に寄ったのは旧4号線(県道49号線)沿いにある光明院(こうみょういん)の境内にある塩かけ地蔵。住所は越谷市大沢3-16-15 。8尊のお地蔵さまが並んでいますが、左端のお地蔵様(石像)は、塩の成分で溶けてしまっています。11:55 大沢香取神社
19番目にたずねたのは最後の地点となる大沢香取神社(越谷香取神社)。住所は越谷市大沢3-13-38。越谷では久伊豆神社に次いで有名な神社です。今日は日曜日ということもあって、境内は七五三詣と初宮参りの家族連れでにぎわっていました。12:15 解散|北越谷駅東口
12時5分に北越谷駅東口に到着。参加者全員(5班すべて)が到着したのは12時10分。越谷市郷土研究会の会長さんのあいさつのあと解散(12時15分)。歩いた時間は3時間20分。歩いた距離は約5.3キロ。歩数は約8,800歩。第493回越谷市郷土研究会史跡めぐりは、ガイドさんの笑顔とうんちくのある楽しい解説で「サイコーな越ヶ谷宿を再考」できました。今回の史跡めぐりでは、上記のほかにも大橋際河岸跡・本陣跡・鷹番小屋跡・問屋場跡・脇本陣跡・往古奥州道推定地・旧赤線地帯なども訪れましたが、紙面の都合で、写真での紹介と場所の説明は割愛しました。
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